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てか、
『深澤さん、海入らなくていいんですか?』
深「ん?あぁ、」
聞けば、深澤さんがこっちを向いた。
日焼けを知らないのかってくらい白かった肌が、少しだけ赤くなってる。
深「ここに1人Aちゃん置いてくのはねー、ちょっと心配だから」
『私、陣地取り勝負なら負けないんで大丈夫です』
ちょっと図々しいおばさんとかが陣地を侵食してこようとしても戦えるくらいには、強いと思う。
口喧嘩なら、だけど。
深「はは、そういうことじゃなくて。変な男に絡まれたら困るから、って意味」
『…あー、そしたら岩本さんのとこまで走って助けてもらいます』
深「えー?笑 そりゃ照がいたら心強いけどねぇ、」
照のとこまで行けないかもしれないでしょ、と諭される。
それはそうかもしれないけど…
いいのかな、私のせいでせっかく来たのに深澤さんが楽しめなかったら、それは嫌だな。
深「それに俺、こうやって砂浜から海ぼーっと見てんの好きなのよ」
『え?』
深「なんか無になれるって言うか、いろんなこと忘れられるじゃん?」
『あー、それはちょっとわかります』
うまく表現できないけど青に飲み込まれるみたいに、雑念が抜けてく感じ。
なんとなく、わかる。
深「あ、Aちゃん、見て。佐久間」
深澤さんの指先が指す方を見れば、佐久間さんがこっちに手を振っていた。
Aちゃーん!って大声で言ってる。なんかちょっと恥ずかしいけど、私も手をふり返す。
佐久間さん、めちゃめちゃ笑顔だ。キラッキラだ。
深「あいつ、ほんとにAちゃん好きだよな」
『そうなんですかね笑 佐久間さん優しくて私も好きです』
深「それ本人に言ってみ。すごい喜ぶと思うよ」
佐久間さんは初めて会った日からずっと、私に元気をくれる人。
今こうして私がこの場に馴染めてるのは、明らかに佐久間さんのおかげだ。
深「Aちゃん、ちなみに俺は?」
『…へ?』
佐久間さんたちの方を見てたら、急に深澤さんにそんなことを言われて意味が理解できなくて、私は思わず首を傾げた。
相変わらずのゆるりとした雰囲気で、彼は私を見てる。
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彩花(プロフ) - 初めまして!私は渡辺派なので少しでも絡みのある回を見ると勝手に微笑んでしまってます笑 続編楽しみにしてます! (2023年4月10日 0時) (レス) id: 7fda05ffd5 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 咲里以さん» ジリジリすぎて大丈夫かな?と思っていたので、そのように言っていただけて安心しました、!ありがとうございます、頑張ります! (2022年6月29日 17時) (レス) id: 1ae247aadb (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - ここあさん» 更新遅くて申し訳ないです、、そう言っていただけて嬉しいです、! (2022年6月29日 17時) (レス) @page36 id: 1ae247aadb (このIDを非表示/違反報告)
咲里以 - 初めまして!ジリジリ進んでるような違うような…ムズムズきゅんしています。続き楽しみにしているので、主様の無理ない範囲で更新待っています! (2022年4月13日 2時) (レス) @page34 id: d6172fab00 (このIDを非表示/違反報告)
ここあ - 続きがすごく見たくなりました!! (2022年4月1日 2時) (レス) id: 5e0c35ed0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こゆき | 作成日時:2020年12月1日 20時