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>Sakuma side.
まだ下で団欒していたみんなには「そういや俺明日早いからそろそろ寝るね」と適当に理由をつけて、ふらふらとリビングを出て。
美少女キャラで埋め尽くされた自分の部屋に戻って、ベッドに身を投げ息を吐く。
『…………まじか、うそだろ』
え、俺Aちゃんのこと好きになっちゃったの?
沈んだベッドから少し顔を上げれば、俺の嫁がキラキラした笑みを向けてこっちを見ていた。
『ユキちゃんに似てるから、好きとか、そういうわけじゃねーよな…?』
ベッドサイドに立っている俺の嫁、ユキちゃんのアクスタを手に取って目を合わせる。
やっぱりAちゃんはこの子に似てる。
……だから気になんの?
だから、好きなの…?
『…んぁあ!もう、わかんない!』
ぐるりとうつ伏せになっていた身体を回転させて天井を見る。
一緒に暮らしてて、推し的感情と実際の区別がつかなくなっただけなんだろうか。
それとも本当に俺はAちゃんのことを好きになってしまったんだろうか。
恋愛なんて久しくご無沙汰だし、しかも相手は自分より6個も下の女の子だから自分の感情がどういうものなのか全然わからなくて。
ただひとつ言えるのは、どっちにしろ俺が彼女にただの同居人の範疇を越えた好意を持ってしまっていることは間違い無いということ。
『…あっつ、』
爆発しそうなくらいめちゃくちゃになった頭は熱くて、片手を伸ばしてエアコンのリモコンを手にし、ピピピと空調の温度を下げた。
『………とりあえずアニメ見て落ち着こ、』
明らかに現実逃避に走ったことに自分でも気が付いてはいたけど、でも気づかないフリをしてレコーダーを操作する。
…いろいろ整理するのはちょっと落ち着いてからにしよう。
そう思ってアニメを見始めたはいいものの、結局ずっと上の空で。
『…あー!やっぱだめだ、全然落ち着けねぇ』
ベッドに座って近くにあった抱き枕を抱えた。
……あぁ、認めたほうが早いな、これは。
『………好き、か』
たぶん俺はいま、Aちゃんのこと恋愛的な意味で好きになってるんだと思う。
もう推しだ、とか言って誤魔化せないくらいには。
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彩花(プロフ) - 初めまして!私は渡辺派なので少しでも絡みのある回を見ると勝手に微笑んでしまってます笑 続編楽しみにしてます! (2023年4月10日 0時) (レス) id: 7fda05ffd5 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 咲里以さん» ジリジリすぎて大丈夫かな?と思っていたので、そのように言っていただけて安心しました、!ありがとうございます、頑張ります! (2022年6月29日 17時) (レス) id: 1ae247aadb (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - ここあさん» 更新遅くて申し訳ないです、、そう言っていただけて嬉しいです、! (2022年6月29日 17時) (レス) @page36 id: 1ae247aadb (このIDを非表示/違反報告)
咲里以 - 初めまして!ジリジリ進んでるような違うような…ムズムズきゅんしています。続き楽しみにしているので、主様の無理ない範囲で更新待っています! (2022年4月13日 2時) (レス) @page34 id: d6172fab00 (このIDを非表示/違反報告)
ここあ - 続きがすごく見たくなりました!! (2022年4月1日 2時) (レス) id: 5e0c35ed0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こゆき | 作成日時:2020年12月1日 20時