不良少女は保護対象 【名探偵コナン】【降谷零】

六日目 ページ6

.




「何が目的で深夜に外出なんてしている？
お金には困っていないはずだろ」

「なんとなくかなぁ。
お金は持っているに越したことないからね」




特に反省する様子もなく面倒くさそうに答える彼女。普通だったら補導されたら嘘でも反省した態度をとるものだが、その気などまるで見受けられないな。これは相当慣れてるとみた。




「さすがに俺も見逃すことは出来ないんだ。お父様に連絡させてもらうからな」

「別にいいけどどうやって連絡取るつもり？」

「父親の携帯番号くらい知っているだろ。いや、君から聞き出せなくても所属党に連絡すれば来るか……」





俺でも知っているほど優秀な教育評論家だった。その娘がこれだけの素行不良娘になってしまうのだから、子育てとやらは随分難しいのだろう。とにかく、まず連絡を取ることが先決だ。





「私お父さんの電話番号知らないの。もしもの時にバレたら困るから、ってね」

「見え透いた嘘はよせ｣

「残念ながらほんとですぅ〜
素行不良の娘を信頼なんてできないってさ」




そう言って電話帳のページを見せてきた。ひとしきりスクロールするが確かに父親らしき人物の名はない。男の名前が随分と多いがそれはまぁ……普段からそういうことをしている証拠なんだろうな





「まぁいい。先ず学校に連絡を入れさせてもらう」





学校ならば個人データを持っているはずだ。特にこういう有名進学校は、必ずと言っていいほど厳重にデータがしまってある。警察の名前を出せば"ございません"と言われることないはずだ。

七日目→←五日目

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す