バロメーター91 ページ42
『なんでこういう事するの』
急に冷たくなったくせに。
嫌われたんじゃないかって思ってたんだからね。
なのに目の前の彼は、不思議そうな顔をして首を傾げただけだった。
もおおおおおなんなの、イケメンなのが余計にムカつく。
『最近、なんか怒ってた？』
「俺がか？」
『うん』
「……怒ってない」
彼は優しい笑顔から少し不満げな表情になり、私の手を離した。
「怒ってると思ってたのか」
『いや、怒ってるっていうか、冷たいなって』
「それはお前じゃないのか」
彼の言葉になんて答えようか迷う。
確かにここ最近はバロメーターのせいで避けがちだったが、さすがに彼も気づいていたのか。
「なんで避けてたんだ、俺の事」
『避けてないよ』
「嘘だ」
くそ、轟君はダメだ。
その寂しそうな顔をされるとなんでも言うことを聞いてあげたくなってしまう。
『ほんとだって』
「だって、返信もねぇし、俺を無視して爆豪と話してたじゃねぇか」
……かわいい。
口をとがらせ俯いた彼のバロメーターが落ち込んだ様にシュルシュルと下がっていく。
『返信は寝てて遅れただけだし、あれは無視したわけじゃなくて、なんというか、……爆豪君の圧が凄すぎて？』
「俺もあんなふうに怒鳴ればいいのか」
『それはだめ、あんなふうになっちゃだめ』
クラスに二人もあんなのがいたら耐えられん。
……でもちょっと爆豪君みたいに口の悪い轟君も見てみたい気がする。
「俺と話すの、いやか？」
『え、いやじゃないよ全然』
「じゃあ、避けないでくれ……」
やばいかわいいかっこいい顔がいい全てがいい。
彼のバロメーターが徐々に上がってきて警戒しなければいけないのに、彼のその瞳に真っ直ぐ見つめられて体が熱くなってくる。
「……嫌いだ、あいつ」
『爆豪君？』
「あいつがうるさくて、Aと話せない」
そう言って彼は私のお腹に頭を擦り寄せて寄りかかってきた。
はーくっそかわ。
やばい今日のトドエル可愛いに全振りしてる。
「みんないやだ、お前と話すのは俺だけでいいのに」
やっば、え？
やば。
私の腰に手を回し、ピッタリとくっついたまま上目遣いで見てくる彼に語彙力もHPもゼロになりそうだ。
やばいやばいこのままだとまた彼のペースに飲まれて相澤先生に殺される。
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Selena(プロフ) - おいやみーさん» ご指摘ありがとうございます🙇♀️ 確かに言われてみればそうだ笑 原作を全て忠実に再現しきれているわけではないので、他にも矛盾点があるかもしれないですが、そこはご愛嬌という事でお願いします🥲 (1月6日 16時) (
レス) id: b337fdb84f (このIDを非表示/違反報告)
おいやみー - 志村転弧だと死柄木が思い出すのは髪が白くなった泥花事件以降では？ (1月1日 10時) (レス) @page34 id: df2aa3c6fc (このIDを非表示/違反報告)
う - 宇宙の塵ルートだけはwwwwwwおもしろすんぎぃっ (9月30日 18時) (レス) @page38 id: 7215328c99 (このIDを非表示/違反報告)
Selena(プロフ) - 秋田の肋骨さん» ご指摘ありがとうございます🙇♀️🙇♀️ (8月12日 23時) (レス) id: 17f1437868 (このIDを非表示/違反報告)
秋田の肋骨 - すき。めっちゃ好みです！ 修学旅行ではなく，林間合宿では、、、？ (8月12日 1時) (レス) @page50 id: 93fef38cdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Selena | 作成日時：2023年3月24日 10時
