バロメーター54 ページ5
ああ、やっぱり自室待機にすればよかった。
反省文を書いていたせいで寝るのが遅くなり、始業のベルギリギリで教室のドアを開けた私は、思わずそのまま閉めそうになった。
なぜなら開けた瞬間、般若の様な顔の爆豪君と、明らかに不機嫌な轟君と、いつもの笑顔はどこに行ったのやら、険しい顔をした緑谷君の三人が、いっせいにこちらを向いたからである。
私は子羊のようにプルプル震えながら自分の席に座った。
おまけに教室に入ってきた相澤先生とも目が合い、もう半泣き状態だ。
「なあ――」
「おい、クソ女ぁ……！」
ホームルームが終わると、またもやツートップが同時に話しかけてきた。
爆豪君のドスのきいた声に震え上がる。
「てめぇなんで連絡返さねぇんだよ……！」
彼はビキビキと音が聞こえそうなくらい青筋を立てながら、地響きの様な押し殺した声で凄んできた。
朝起きたらLINEの通知が五百を超えていたので恐ろしすぎて確認しなかったのだが、それは間違いだったらしい。
『あのー、携帯壊れてたんだよね』
「嘘つくんじゃねえ！」
寝不足で痛い頭に彼の声がガンガン響く。
教室内で叫ぶな。
『何回もLINEしてくんのやめてよ』
「てめぇが返信しねぇからだろうが！」
『もううるさいから通知切ったよ』
「死ね！今すぐ入れ直せ！」
目を釣りあげて暴言を吐いている彼だが、メーターの数値が少しずつ上がっている。
私と話せて嬉しいのかな。
「これからは五分以内に返信しろ！いいな！」
『無理』
「ああ"？携帯爆破されてぇのか！」
『どうぞしてください』
五分以内の返信を強要されるよりも爆破の方がマシだわ。
爆豪君と話していると、突然隣の轟君が席を立った。
「朝からうるせぇ」
……っびっくりしたぁ。
彼の低い声と入学したての頃の様な鋭い目付きに、一瞬心臓が止まった。
爆豪君も思わず黙るほどだ。
見ると、彼のバロメーターは三割くらいまで減っていた。
初めてじゃないか？MAXじゃなくなったのは。
彼は乱暴に椅子をしまい、こちらをチラリとも見ずに吐き捨てる様に言って教室を出て行った。
「……あ"？なんだあいつ」
あれ、轟さん結構怒ってらっしゃる？
なせだ。
返信しなかったからか？
一日くらいいいだろ、二人ともそんな怒んなよ。
「とにかく！これからは五分以内に返信しなかったら殺す！」
そう怒鳴って爆豪君もドカドカと自分の席へ戻っていった。
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Selena(プロフ) - おいやみーさん» ご指摘ありがとうございます🙇♀️ 確かに言われてみればそうだ笑 原作を全て忠実に再現しきれているわけではないので、他にも矛盾点があるかもしれないですが、そこはご愛嬌という事でお願いします🥲 (1月6日 16時) (
レス) id: b337fdb84f (このIDを非表示/違反報告)
おいやみー - 志村転弧だと死柄木が思い出すのは髪が白くなった泥花事件以降では？ (1月1日 10時) (レス) @page34 id: df2aa3c6fc (このIDを非表示/違反報告)
う - 宇宙の塵ルートだけはwwwwwwおもしろすんぎぃっ (9月30日 18時) (レス) @page38 id: 7215328c99 (このIDを非表示/違反報告)
Selena(プロフ) - 秋田の肋骨さん» ご指摘ありがとうございます🙇♀️🙇♀️ (8月12日 23時) (レス) id: 17f1437868 (このIDを非表示/違反報告)
秋田の肋骨 - すき。めっちゃ好みです！ 修学旅行ではなく，林間合宿では、、、？ (8月12日 1時) (レス) @page50 id: 93fef38cdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Selena | 作成日時：2023年3月24日 10時
