バロメーター84 ページ35
突然辺りが暗くなり、炎の音と熱気が消える。
恐る恐る目を開くと、そこにいたのは――
「Aちゃん！大丈夫？！」
――死柄木だ。
「なにかされたの？大丈夫？怪我は？」
……やばい。
彼の顔を見て安堵してしまった。
彼こそ連合のリーダーであり、一番の脅威のはずなのに、目の前で本気で心配する彼を見て自分の心が揺れるのが分かる。
だって、そんな、助けを求めた瞬間来てくれるなんて、ずるいじゃん……！
何も言わない私を抱き寄せ、彼は荼毘を睨みつけた。
「お前なにしてくれてんの」
「なんもしてねぇって」
黒霧さんのワープのおかげか、さっきまでプリ機の中で炎に包まれていたのに、今はこの前の薄暗いアジトにいる。
「ほんとにやめて、Aちゃんに関わらないで」
「別にお前のものじゃねぇだろ」
「だめなんだよ、Aちゃんだけはほんとに無理」
「きめぇな」
ソファーに座る死柄木は後ろから守る様に私に腕と足を絡ませ、力強く抱きしめた。
「お前も受け入れてんじゃねぇよ、俺がダメならこいつはもっとダメだろ、なに大人しくなってんだアホかよ」
……確かにそれはごもっともだけど。
苛立った様子の荼毘をさっきの煙のせいでまだ涙の滲む目で睨む。
「これお前がやったの」
……げ。
さすがに一日過ごしてファンデーションが落ちてきたのか、死柄木は私の首元のキスマークを指さした。
「……さぁ、どうだったかなァ」
荼毘はそれに気づくと面白そうに笑った。
「……は、ほんっと最悪！お前マジで！」
『ちょ、痛い痛い！』
荼毘の含みのある言い方を肯定と捉えたのか、死柄木は私の首筋に爪を立てて唸り声をあげる。
「あー殺すマジで殺すほんとに無理可哀想に俺がついてなかったからだ可哀想なAちゃんごめんねこれからは気をつけるから俺がこれ消してあげるから」
「やっば」
……詰んだぁ。
私の首筋を袖でゴシゴシと擦りながら青白い顔でブツブツと喋る死柄木を見て、荼毘も若干引いている。
「ほら見ろこいつ頭狂ってんだよ」
お前も大概だからな。
……いやでも、さっき一瞬安心しかけたけどやっぱりどっちもどっちかもしれん。
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Selena(プロフ) - おいやみーさん» ご指摘ありがとうございます🙇♀️ 確かに言われてみればそうだ笑 原作を全て忠実に再現しきれているわけではないので、他にも矛盾点があるかもしれないですが、そこはご愛嬌という事でお願いします🥲 (1月6日 16時) (
レス) id: b337fdb84f (このIDを非表示/違反報告)
おいやみー - 志村転弧だと死柄木が思い出すのは髪が白くなった泥花事件以降では？ (1月1日 10時) (レス) @page34 id: df2aa3c6fc (このIDを非表示/違反報告)
う - 宇宙の塵ルートだけはwwwwwwおもしろすんぎぃっ (9月30日 18時) (レス) @page38 id: 7215328c99 (このIDを非表示/違反報告)
Selena(プロフ) - 秋田の肋骨さん» ご指摘ありがとうございます🙇♀️🙇♀️ (8月12日 23時) (レス) id: 17f1437868 (このIDを非表示/違反報告)
秋田の肋骨 - すき。めっちゃ好みです！ 修学旅行ではなく，林間合宿では、、、？ (8月12日 1時) (レス) @page50 id: 93fef38cdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Selena | 作成日時：2023年3月24日 10時
