バロメーター51 ページ2
『ねえ、ほんとにそろそろ帰らないと』
「やだぁ、帰っちゃやだぁ」
「わがままはいけません、死柄木」
「また会おうなぁ、Aちゃん」
二度と会いません。
あなた達はエンデバーにしっかり燃やしてもらいます。
あれから死柄木の思い出話を二時間近く聞かされて、時間はそろそろ九時に近づいていた。
なんでこいつらは時間内に返せばいいみたいなレンタルの様な感覚でいるのかわからないが、帰ったら即相澤先生に報告させてもらう。
「あ、Aちゃん、言うの忘れてたんだけど、これ見て？」
そう言って死柄木が黒い箱の様な物の写真を見せてきた。
「これ、なんだかわかる？」
『わかんない』
「Aちゃんちの遠隔操作爆弾」
……はい？
今、なんと。
「もちろんAちゃんは絶対裏切らないってわかってるけど、一応ね」
『嘘でしょ……？』
「俺だって怖がらせたくないけど仕方ないんだ、Aちゃんのママもいい人だし」
絶望で固まる私に、彼のバロメーターが上がった。
「大丈夫、Aちゃんが誰にも言わなかったら爆発しないから」
彼が私の頭を撫でながら目を細める。
「だから、俺達だけの秘密だよ？」
……もうやだあ。
ごめんなさいママ、私のせいで今お家に爆弾が仕掛けられているそうです。
私は何にも悪い事してないのに。
楽しく砂場で遊んでただけなのに。
もうここまで来たら私を野原公園に連れて行ったママを恨むわ。
「時間です、死柄木」
「また会いに行くから、早く結婚しようね」
もう来ないでください。
名残惜しそうに死柄木が言うと、黒いモヤに包まれる。
少ししてモヤが晴れると、目の前には寮があった。
時間を確認すると、九時三分。
まずい、最悪だ。
死柄木のやつが駄々をこねたせいで時間を過ぎてしまった。
暗い中辺りを見回すと、幸い門はまだ開いていて周りには誰もいない。
神様が少しは同情してくれたのだろうか。
とにかく早く中へ入ろう。
音を立てないように、そーっと中へ進むと、何事もなく入れた。
ラッキー。
なんだ、ちょっと過ぎるくらいは全然大丈夫じゃないか。
「おい」
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Selena(プロフ) - おいやみーさん» ご指摘ありがとうございます🙇♀️ 確かに言われてみればそうだ笑 原作を全て忠実に再現しきれているわけではないので、他にも矛盾点があるかもしれないですが、そこはご愛嬌という事でお願いします🥲 (1月6日 16時) (
レス) id: b337fdb84f (このIDを非表示/違反報告)
おいやみー - 志村転弧だと死柄木が思い出すのは髪が白くなった泥花事件以降では？ (1月1日 10時) (レス) @page34 id: df2aa3c6fc (このIDを非表示/違反報告)
う - 宇宙の塵ルートだけはwwwwwwおもしろすんぎぃっ (9月30日 18時) (レス) @page38 id: 7215328c99 (このIDを非表示/違反報告)
Selena(プロフ) - 秋田の肋骨さん» ご指摘ありがとうございます🙇♀️🙇♀️ (8月12日 23時) (レス) id: 17f1437868 (このIDを非表示/違反報告)
秋田の肋骨 - すき。めっちゃ好みです！ 修学旅行ではなく，林間合宿では、、、？ (8月12日 1時) (レス) @page50 id: 93fef38cdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Selena | 作成日時：2023年3月24日 10時
