12ページ ページ13
○月○日 晴れ
私の気持ちとは裏腹に、今日の天気は快晴だ。そして今、九十九先生の研究所でこの日記を書いている。この一ヶ月は日記を書く気になれなかった。
いや、違う。書いたら、認めたことになってしまうから……
でも、そんなことも言っていられない。そろそろ、ちゃんと現実を受け止めなくては……。
大丈夫、もう私は冷静だから。今日の日記は長くなる。
あの日も、今日みたいに快晴だった。
私の誕生日の日……お父さんとお母さんが
──死んだ。
ケーキの材料を買いに行ってた。私は家で留守番をしていて……いつになっても二人は帰ってこなくて、時間と共に嫌な予感が増していって……
私は家を飛び出した。なんとなくの感に従って、そしたら路地について。二人を探して……そしたら二人を見つけた。ううん、違う……二人は見つかった。
その時の私は酷く冷静で、一瞬で理解した。
──あぁ……もう二人は、此処にいないんだ……
涙は出なかった。ただ今は、怒りと憎しみと、絶望と悲しみと、そんな感情がごちゃ混ぜになっていて…今まで感じたことのない、この気持ちを押し込むことで精一杯だったから。
この感情を押し込まなければ、暴走してしまいそうで…私が私でなくなってしまう気がして……怖かった。
だから、私は九十九先生に電話して……
先生は、今の私は不安定で危険だから、きっと術式が乱れている。周りの人達が危ないから私の研究所に行け。
でないと、また人が死ぬって、そうい言ってた。
そして、この一ヶ月間ずっと先生の研究所にいる。前に来た時は、呪霊なんていなかったのに、何故か周りに沢山、呪霊がいた。
簡単に倒せる奴ヤツから、怪我をしてギリギリ倒せるヤツらまで。
本当にこの一ヶ月間、術式が乱れていたんだと思う。前に先生が言ってたこと、
「今は術式で抑えられているが、その莫大な呪力は呪霊たちの餌になるだろう」
君の周りに、呪霊が集ってくる。そう言ってた。
今は現実を受け止めている、ちゃんと冷静だ。そのおかげでここ数日、呪霊の姿は見ていない。
そして、私にはやらなくてはならないことがある。明日、そこに向かうとしよう。
きちんとケジメをつけなくては……
869人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
霊時(プロフ) - 日記としてお話を進めるの天才すぎる…。キャラ設定や言い回しとかも最高すぎて好きすぎる (3月14日 11時) (レス) @page49 id: 7090f854a8 (このIDを非表示/違反報告)
望美(プロフ) - 今更だけどもし夢主が夏油の所に行ったらミミナナの反応がめっちゃ気になる (2023年1月5日 20時) (レス) id: 7fdd85aa62 (このIDを非表示/違反報告)
ねこです。(プロフ) - すんごい文才に溢れてて好きすぎる!!!夏油離反だし灰原サヨナラだし原作のダークな感じちゃんとこしてるのほんとすき!!!!!!!! (2022年8月13日 3時) (レス) @page45 id: 91ff11760e (このIDを非表示/違反報告)
あめだま。(プロフ) - 暗黒の帝王!さん» なるほど!私は逆に同じ誕生日だからドナルドダックが好きです!笑 (2022年8月12日 19時) (レス) id: bc4fcfd166 (このIDを非表示/違反報告)
暗黒の帝王! - あめだま。さん» 関係ないんですけど、作者はドナルドダックが好きで…。なんとなくドナルドの誕生日にしました! (2022年8月12日 16時) (レス) id: ceb2fd02d7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:暗黒の帝王!!!!!!!! | 作者ホームページ:___________
作成日時:2022年7月23日 23時