【男性声優】さ い だ ー が ー る ! ! ２【愛され】

▽2 ページ20

水がぽたぽたとAの手を伝い、タオルで吸収されていく。
｢痛くないですかー｣と聞けば、｢気持ちーでーす。｣と返ってくる。

昔からお節介なせいか、世話を焼くのは好きな方だ。


Aに頭を拭いてもらう行為は、実に魅惑的。
人に頭を拭いてもらうというのはとても気持ちがいい。

猫のようにだらけて、眠くなってきてしまう。

つい｢んー…。｣とAの方に頭の体重をかける。


すると、ふにっ…と柔らかい感触。

Aのシャツ越し一枚の胸に、顔が当たった。

｢…｣｢…｣と二人同時に思考停止する。



｢…｣

｢…あーっと…｣

｢……あ、いや…あの…｣

｢…悪い、今のは俺が完全に悪い。ホント、ごめんなさい。｣

｢いや、私こそ不注意でした。ないもの当ててすみません。｣

｢？割と柔らかかっ…｣

｢はっ倒しますよ。｣

｢ごめんなさい。｣



ちょっと調子にのりすぎた。
というかテンパった。

内心焦りまくりの鈴木だが、いつものペースを装う。
焦りまくりというよりは、主に自分の下半身の心配をしている。

こんな感じで一夜を開けられるのか不安になってくる。


変わらず髪を乾かしてくれるAを横目に、｢はぁ…｣と内心ため息をついた。









｢できました。髪サラサラですねたっつん先輩。｣


｢ありがと。今度お前のやってやるよ。｣


｢おぉ、どーぞどーぞ。｣




場所チェンジ。

.

▽3→←＋a

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す