【男性声優】さ い だ ー が ー る ! ! ２【愛され】

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前にダイヤのメンバーで焼肉屋に行った時、お店の前で浅沼におでこにキスされた事。

今 一気にぶわぁっ…とその出来事を思い出す。

みんな部屋の中にいて 誰も見ていないと思っていたが、まさか見つかっていたとは。

いや見つかったというか、見られていたというべきか…。

とにかく、すごく恥ずかしいのは確かだ。


｢…見てたんですか。｣とキスされたおでこを抑えながら、鈴木を見つめる。
当の本人は、｢俺独占欲強いから♡｣と優雅に酒を飲んでいる。


その態度に腹が立って、｢あのですねぇっ？！｣と
椅子から立ち上がった途端、ﾊﾞﾁﾝｯ…と電気が消えた。

一気に暗くなる部屋の中。

予想外の展開に、｢…え、停電？｣｢ブレーカー落ちたか？｣と真面目になる。

すると、立て続けにﾊﾞﾘﾊﾞﾘﾊﾞﾘｯ…！！と雷が鳴った。

何も見えないので、手探りで鈴木を見つけて 服の裾を引っ張りながら窓の際まで歩く。



｢…雨、っつーか嵐？｣

｢っぽいですね…。ブレーカー落ちたわけじゃなさそうだし。｣

｢何、服の裾可愛く引っ張っちゃって。俺の事怒るんじゃなかったの？｣

｢いやそのつもりだったんですけど…なんか怒る気力も奪われました。｣

｢……俺さ、当てていい？｣

｢はい？｣

｢A、暗い所苦手…？｣

｢…………｣



その言葉にふいっ…と目をそらす。
嫌な汗が流れる。


言えない。
実は、極度のホラー苦手な癖についつい見ちゃうこと。

確信した鈴木は、からかうようにAから離れる。

掴むものがいなくなって、｢っえ？！たっつん先輩？！達央先輩！！｣と必死に名前を呼ぶ。

途端に後ろから、ぎゅっ…とあったかい温もりがする。









｢…っくく…マジでダメなんだな。｣


｢ほんとにっ！勘弁！！して下さい！！離れないで！！｣





こっちは本気、

むこうは胸の高鳴り。

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