Blindly Obeys (ページ17)

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017-JK ページ17

＊

屋上の扉を開けると、
ナムジュニヒョンやホソギヒョンから
話がいっていたのか、
ヒョン達が心配そうな顔で待っていた。
ユンギヒョンは不在だったが。
また穴場に居眠りしに行ったらしい。

俺が透明化を解くと
みんなが周りに集まってくる。
「あっグガおかえり、
ジミナとテヒョナも、大丈夫だった?」

ジニヒョン、ただいま。
大丈夫でしたよ。Aが助けてくれたので。

そう言おうとしたが声が出ない。
久しぶりの反動だ。

すると代わりに
口を開いてくれるテヒョニヒョン。
「大丈夫!グガも反動だろうし!
ジミナも足取りはしっかりしてるから
もう治った?」
「うん、大丈夫。」

「あれ?Aは?一緒だったんじゃ?」
俺ら3人を見渡して首を傾げるホソギヒョン。

一緒じゃない、という風に首を横に振る。
しかし何を勘違いしたのか
「…Aちゃんって、大人側かもしれない。」
と沈痛な面持ちで告げるジミニヒョン。

確かに自分ではそう言ってた。
でもなんで?Aはヒョンを助けたんだよ?

と、静かに2度振動する俺のスマホ。
画面を開いて思わず

「……げ、」
あ、声出たわ。

トークアプリに来たメッセージ。
送り主は、この間一緒に帰った時に登録した
A。文面を見ると…
『先程、グクくんが俺を売れ、と言ったから
躊躇なく売らせてもらいました。

グクくん明日から授業全出席ね。
机と椅子増やしてもらってるから。』

『それから私は貧血と頭痛が酷いので
今日は早退することになりました。

午後の授業のノート、とっておいてね。
私がいないんだから席あるしね。』

ん?誰から?とジニヒョンが
画面を覗き込もうとするのを全力阻止する。
「あー……
俺ちょっと午後の授業出てきますね〜

行きますよナムジュニヒョン。」

「えっなんで隠すの!ってえ!?
ジョングガが、授業!?」
手元で『分かった』と打って、
ちょっとしてから『お大事に』と打った。

そのまま『うちのマンネはどうしちゃったんだ』
『勉強ならヒョンが教えるのに』だの喚く
ジニヒョンを無視して
ナムジュニヒョンの腕を引いて屋上を出た。

「にしても、本当にどうしたんだ?

今までは俺やヒョンが出ろって言っても
頑なに出なかったのに、急に授業なんて…」

「Aですよ。
ヒョン達助ける時に売られたんです俺。

まさかこんなことでいいとは
思わなかったですけど。

代わりに指導くらい食らう気でした。」
話を聞いて苦笑を浮かべるヒョン。

「お前はいい弟だな。…Aさんも。」