心に負った深い傷 6 ページ33
和のクラスは午後の授業を取り止め、全員でこの問題を話し合ったらしい。
その中で分かったことは、一人の子が『お漏らし和くん』って言ったのをきっかけに、クラスの大半の男の子たちがそう言って騒ぎ立てた。そして初めに言い出したその子と2人の男の子が、和がトイレに行くのを妨害して漏らさせた。
その話し合いに参加した松岡先生は、
「言い訳するつもりはないんですが…」
と前置きした後、
「まだ2年生ってこともあって、聞き取りはホントにスムーズでした。"チクった"とか"言い逃れしよう"とかそういった概念がないからだとも思いますが、そもそも悪意があまりにもないんです。
初めに竹内先生に言いに行った子も、和也くんが泣き出したから言いに行ったに過ぎません。
もちろん悪意がないこと自体が大きな問題ではあるんですけど…」
って、ホトホト困ったという顔で話してくれた。
「そうでしたか…
まあ和也の父親として言うなら、こんなことは起きて欲しくなかったっていうのが率直な想いです。
ですが、子どもの発達を専門に取り扱う医師としては、松岡先生が仰る通り、子どもたちに大きな悪意があったとは思いません。
嫌がることを分かっていて言ったにせよ、イジメだとの認識もなかったことでしょう。
恐らく和也が泣き出したことで"マズイことが起きてる"って思ったんでしょうね？」
僕がこう話したことで、部屋の空気が格段に軽くなった気がする。
先生たちは僕が怒鳴り込んで来たとでも思っていたんだろうか(苦笑)
「そう言って頂けるのは本当にありがたいですが、昨日のことがあったんですからもっと注意しておくべきだったんです。
僕はそれが今回のことの最大の反省点だと思っています。
昨日のうちに対策を練っていればこんなことには…」
そう言って松岡先生は唇を噛んだ。
「それに関しては僕も同罪です。
昨日今後の対策を教えてやって、今朝はいつも通りのあの子に戻っていました。
それでも今朝連絡させてもらおうかとも思ったんですが…
そこまで過保護にせず、見守ろうって思った僕の判断ミスです(苦笑)」
僕の発言で更に柔らかくなった空気の中、明日からのことを話し合った。
先生たちは教室に入れなくても、保健室でもけやき学級でも校長室でも良いから登校できるなら来て欲しいって口々に言ってくれた。
でも決して無理はさせないであげて下さいとも言ってくれて。
最後はとてもイジメ問題を話し合う親と先生とは思えない位和やかな空気になっていた。
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棗(プロフ) - パスワード申請します 。 いつも、拝見させていただいてます。 (2019年2月14日 20時) (
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ゆか(プロフ) - パスワード申請します。 お願いします。 毎回楽しく読ませて頂いております。 (2019年2月14日 16時) (レス) id: 03009ea5b3 (このIDを非表示/違反報告)
rietan(プロフ) - パスワード申請します いつも楽しみに読ませてもらっています 疲れた心が癒されます (2019年2月14日 0時) (レス) id: 09ada2be90 (このIDを非表示/違反報告)
シナモン(プロフ) - こんばんは。パスワード申請お願いします。いつも、楽しく拝見させて頂いています。ドキドキしたり、ほっこりした気持ちになります。これからも、楽しみにしていますので無理の無いように更新楽しみにしてます。 (2019年2月14日 0時) (レス) id: bd8fca3fd7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - パスワード申請 いつも拝見させていただいてます。 (2019年2月13日 21時) (レス) id: 1d2222a8c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：虹
| 作成日時：2019年1月19日 21時
