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〈第二話〉 ページ4

ともかく家族に何もなく安堵した私だが、同時に怒りがこみ上げてきた。

「あんな、緊急!みたいなメールを送っておいて、本人がいないとかさぁ……」

たしかに母はマイペースだ。マイペースな母に、厳格な父親。キャラの濃い一家である。


ともかく、母がここに来ることは間違いないのだから……

母宛のメールに、『病院でブラブラしてるから、着いたら連絡して』と送り歩き出す。
滅多に来れない病院だ。私の探検心が疼き出す。

「…よっし!」

今居た受付カウンターの前の椅子から、廊下に向かって歩き出した。


*** *** ***

いつの間にか私は、二階まで来ていた。

「しっかし、広いなぁ」

ここ、『田中総合病院』は都内有数の総合病院だ。
たくさんの人が通い、入院しているらしい。
そしてここは、私の家から徒歩五分ほどなのである。


と、私は歩いていた足を止めた。

「ここ…扉でかくね…?!」

明らかに他の病室とは違う部屋。
VIP?VIP待遇なの?

「すっごい、気になる。…覗くだけなら」


あまりにも大きなその部屋に引かれ、そっと扉を開いた。


「ー…!」

とても、とても広い部屋。

その奥に、一つだけベットがあった。

そこには、一人の男の子が腰かけていた。


青い髪、白い肌、透き通った青い瞳と目があって―…



「誰、ですか?」

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作者名:桜吹雪 | 作成日時:2016年4月3日 13時

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