get angry ページ3
「貴様…！ここで一体何をやっとる！今度音を立ててみろ生まれたことを後悔させてやる。その戸を直しとけ！」
怒鳴るだけどなって、バーノンおじさんは階段を降りていった。
さっきからしきりに出ようとクローゼットを押すドビーを出してやる。
「ほら、見てたろ？僕らは戻らなくちゃここには居場所がないんだ。」
「私たちの居場所はホグワーツなんだ。あそこにだけ友達がいるの」
口々に抗議するとドビーは言った。
「手紙を１通もくれない友達ですか？それは多分みんな…」
「ちょっと待って。なんでそれを？」
この休暇中、ハリーと私たちは手紙が一通も届かないことを不審に思っていた。
またエロールが迷ったのかと思ったけど、あまりにも遅すぎる。
「ハリー・ポッター、A・シルヴァーは怒ってはダメでございます。
ドビーめはハリー・ポッターとA・シルヴァーが友達に忘れられたと思えばもう学校に戻りたくなくなると思ったのです。」
ドビーは懐から手紙の束を出して見せた。
「手紙を返して、ドビー。」
ハリーが手を出すが、ドビーは応じなかった。
「だめです！」
そう言ってドビーは部屋を出た。
「ああっ、そっちはダメだよ！」
ハリーと私も静かにそれに続いた。
「実は先日ロータリークラブで面白い話を耳にしましてね。」
居間からバーノンおじさんの声が聞こえた。
「ドビー戻ってよ…！」
ハリーが小声で訴えてもドビーは聞く耳を持たない。
「ハリー・ポッターとA・シルヴァーは学校には戻らないと言わねばなりません。」
「言えないよ……ホグワーツは私たちの家だよ……」
するとドビーはキッチンの上にあるケーキを見てニヤリと笑った。
「それではこうするしかありません。おふたりのためなのです。」
パチンと指を鳴らすと、ケーキはふわりと浮かんだ。
それは、商談中のお客さんの方へと動いた。
ハリーはそれを阻止しようと両手をケーキの方へ向ける。
「そのフロア一面見渡す限り水びたし洪水です。
配管職人が「すっごい水だな」と言うともう１人が「１階までずっとだもんなぁ」。」
バーノンおじさんは気づかずに話を続けている。
「ハリー、それだとあなたがケーキを動かしてるみたいだよ……！」
そういう矢先に、ドビーはケーキを落とした。
私は見ていられずに両目を閉じてしまう。
「申し訳ありません！うちの甥ですが情緒不安定で知らない人に会うと動転するので２階にいさせたんですが…。」
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作者名：そぼく | 作成日時：2023年3月27日 2時
