accident ページ15
「伝説では秘密の部屋の中には、スリザリンの継承者のみが操ることのできる恐ろしい怪物がすむと…いわれています。」
マクゴナガル先生は静かに言った。
ーーー
ハーマイオニー達と休み時間に図書室で会うことを約束して次の授業へ向かった。
どうやらハーマイオニー達はスリザリンの継承者はマルフォイじゃないか、と睨んでいるらしい。
なんとなく中庭のベンチに座って芝生の緑に落ちた黒い自分の影をながめていると、誰かの影が隣に落ちた。
驚いて振り返ると、あの嫌味なオールバックが。
「授業をサボるとは随分いいご身分だな？シルヴァー」
「まだ時間があるでしょ、」
そう、次の授業まで後7分くらい＿と以前プレゼントで貰った懐中時計を見た。
「それ、ズレてないか？五分くらい」
マルフォイが笑いを含んだ声で言った。
「え？うっそ」
さあっと顔から血の気が引く。
「あと2分だぞ、そして次は＿＿」
「魔法薬学！！！地下じゃないの、もっと早く言ってよ！！！」
完全に私が悪いのにマルフォイに罪を着せ、あろうことか一方的にキレるという人として終わっている行動を取りつつ、彼の手を引っ掴んで走り出す。
「走れば……間に合うっ……はず！！」
「なんで僕まで巻き込まれなきゃ行けないんだよ！！そして気軽に僕の手を掴むな！！」
パッと手を振りほどかれて悟った。あ、やらかした。と。
走りながら今まで何をしていたのかを聞くと、前の教室に羽根ペンを忘れて取りに行っていたそう。
そこで行く途中に私を見つけてからかってやろうと思ったらしい。
どこまでも腹の立つ奴。でも、今回ばかりは彼に感謝だ。スリザリンの贔屓がかなり目立つスネイプ先生だとしても一応叱られはする……はず。
何とか教室に滑り込んだ私たち。
息も切れ切れ、「セー……フ？」と呟くと、
「残念、アウトだ」と頭上から声がした。
ーーー
減点はされなかったけど、軽くは叱られた。お前のせいで僕の株まで落ちたと、マルフォイにまでデコピンを食らう始末。
先生はいいとしてなんであいつにまで叱られなくちゃいけないの……と不満に思いつつ図書室へ向かった。
ーーー
「あったわ、ポリジュース薬。」
私が合流する頃には、ハリー達は禁書の棚と言われる、先生のサインがないと読むことの出来ない棚から魔法薬に関する書物を借りてきて、広げて読んでいるところだった。
ハーマイオニー曰く、ロックハート先生を上手くその気にさせてサインを貰ったのだとか。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 157人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：そぼく | 作成日時：2023年3月27日 2時
