浪川 ページ34
しゆん「どういう、こと?」
『それは＿＿＿』
コンコン。私が事情を説明しようと口を開いたと同時にノック音が響いた。何て間が悪いんだろう。
思わず自分の手をギュッと握り締めると、ガチャッと扉が開かれた。
扉の外には、濃い紫髪の男性が立っていた。
毛先を白に染めていたり、指にリングをジャラジャラ付けていたりしていた。
顔が整っている分、オラオラしてる感じが余計に怖く感じた。
「お話中すみません。ないこさん、
『それ、本当ですか!?』
ないこさんより先に反応したのは、紛れもない、私だった。
ヤンキーっぽい彼は、驚いた表情を浮かべながら「あ、あぁ」と返答した。
マズいと感じて冷や汗が出始めた頃、部屋の外から「困ります!」という声が聞こえてきた。
異常事態だと判断したのか、応接室にいた全員が腰を上げた。
警戒しながら様子を窺っていると、その人物は姿を現した。
無駄にお金の掛かった黒のスーツに、趣味の悪い蛇柄のネクタイ。
金髪にオールバックといった、如何にも”ヤ”から始まるその道の人にしか見えない男。
こう見えて、凄腕と呼ばれるとある会社の代表取締役社長だ。
「よぉ、久しぶりだなぁ、柚木の娘。元気にしてたか?」
『……えぇ。あなた方から離れられたおかげで、だいぶ心が清らかになりましたよ』
「ハッ、減らず口は変わんねぇな。ホント、そういうところ”あいつ”に似てて嫌いだわ」
ストレートに子供じみた暴言を吐かれ、私はため息をついた。減らず口はどっちなんだが。
今すぐ殴りかかりたい衝動を抑え我慢していると、誰かが私の前に立った影が映った。
視線を上げると、ないこさんとさとみさん、それからなーくんが私の前に立っていた。
ないこ「浪川さん。こんな夜遅くに何のご用件ですか」
「何だよ。用がなくちゃ来ちゃいけねーのか?」
ないこ「時間帯を考えてください。もうとっくに12時回ってるんですよ」
厳しい声での指摘が入ると、浪川は「まぁまぁ、カリカリすんなって」と笑った。
こんなクソ野郎への苛立ちを抑えられる私を褒めてほしい。
そんなことを考えながら、私は「聞きたいことがある」と低い声で言い放った。
『ー−−胡桃さんをしゆんさんに接近させ、VOISNGさんのお店に来るように促したのはお前だな?』
私の言葉に、浪川はニヤッと口角を上げた。
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らくがん* - おコメ失礼します！！さくりさんの作品は、脳内がワイワイしてます！！笑、応援してまーすうう！！ (5月9日 20時) (
レス) id: 9e395d752b (このIDを非表示/違反報告)
あっちゃん - 初コメ失礼します！すごい面白いです！！これからも頑張って下さい！ (5月5日 10時) (レス) @page37 id: 989a98e326 (このIDを非表示/違反報告)
なす - 初コメ失礼します。この作品を毎日の楽しみとして読んでます！！ほんとに文の書き方がすごく好きで何回も読み返したりしてます！これからもさくりさんのペースで書き進めていってくださいね。応援してます！ (4月30日 22時) (レス) @page32 id: 228d3a7933 (このIDを非表示/違反報告)
ＨｉＮａＴａ／ひなた - こえちむたちもでてきてる?!推しx推しコラボいつかしてくれないかな〜ボイシングとSTPRでさね (4月21日 7時) (レス) id: 46cf81a59e (このIDを非表示/違反報告)
さまー(プロフ) - 続編やんwめちゃ進むねwでも！ボードでも書いたけどさくりのおはなしは凄すぎるからいつまでも続いていいぜ☆ (4月4日 12時) (レス) @page6 id: ad3984bf8f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨萩さくり | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時：2024年3月30日 9時
