319歩目 ページ32
「ルフィ！！？」
何故か船室へ飛び込んでいくルフィを呼び止めようとしたが、止まらない。
「とり舵っ！！とり舵ィ〜っ！！！」
緊急事態だ。この状況でいちいちルフィを気にかけてもいられない。私はとり舵をとるサンジ達に加勢しようと、サンジの腰を掴んだ。ぐいと引っ張るが、舵は全く動かない。
「ダメだ、曲がらないッ！！」
もう船の数ｍ先までに近づいてきているクジラに、私はぎゅっと目を閉じた。その瞬間、いきなり爆発音と火薬の臭いがした。
(…！？何…！？)
ぐらりと船が揺れ、サンジが私をさっと抱き寄せた。
「大丈夫かい、Aさん…！」
「な、なんとか…」
小さく震える手を掴んで押さえ、私は前を見た。そして、状況を把握した。
「「大砲…」」
どうやらクジラに向かって大砲をぶちこんだ馬鹿がいるらしい。そして、その馬鹿が誰かはもうわかっている。
船首がぶつかり、へし折れたが、今はそれを気にする状況でもない。
「最…悪…、死んだかも…」
ナミがその場にへたり込んだ。私も力が抜けかけている。
「に…逃げろ！！今のうちだ！！」
ゾロの声にハッとして、すぐに意識を戻す。
「何だ、一体どうなったんだ！！？砲撃に気づいてねェのか！！？それともトロイだけか！！」
「主砲ぶち当てられたんだぞ！！気づかねェはずねェよ、トロイだけだ！！」
「とにかく今のうちだ！！」
櫂を掴んでサンジ達に放り投げる。その時また、クジラが吼えた。
「ぐあァ！！！耳が痛ェ〜っ！！！」
キンキンとする耳の痛みを堪えながら、とにかく体を動かす。
「こげ！！とにかくこげ！！コイツから離れるんだ！！！」
ようやくクジラの横を通り抜けるという時だった。
「お前、一体…おれの特等席に…」
ルフィが腕を引く。
「バカ、やめろ！！！」
ルフィが怒鳴り声をあげた。
「何してくれてんだァ！！！！」
クジラの目にルフィの拳が叩き込まれる。
「「アホーっ！！！」」
櫂を手放し、ルフィに向かって走る。
「かかってこい、コノヤロォ！！」
「あんたは黙ってな！！このアホ！！！」
思いっきりルフィの後頭部を殴る。急に船が揺れた。
「「うわぁぁぁぁ！！！」」
クジラが大きな口を開けている。船を飲み込むつもりらしい。
「うわぁぁぁぁ！！！」
ルフィが船から転げ落ちる。
「ルフィ！！！」
慌てて船から手を伸ばしたが僅かに手が届かない。
「ルフィィィィ！！！」
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りと(プロフ) - 甘党さん» あ、ありがとうございます〜！トンカチって書いてましたか…！すぐ修正しときます〜！！ (2018年11月26日 18時) (
レス) id: 193ad08974 (このIDを非表示/違反報告)
甘党 - りとさん！読ませていただいてますが、一つ質問？です！322歩目の話でルフィの事をトンカチと言っていますが、正しくはカナヅチではないでしょうか？すごい細かくて申し訳ないんですけど、気づいてしまったのでとりあえずご報告を…(*'ω'*) (2018年11月26日 18時) (レス) id: de091372b0 (このIDを非表示/違反報告)
ミカン(=･ω･=)(プロフ) - りとさん» そうでしたか！お返事ありがとうございますｍ(＿ ＿)ｍ (2016年8月18日 18時) (レス) id: 86f8ae39c8 (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - ミカン(=･ω･=)さん» ミカンさん、コメントありがとうございます。理由としては２つあって、１つは作者が面倒に思ったから。もう１つはない方が文字数が稼げるからです。別段意味はないですよ(*^o^*) (2016年8月18日 18時) (レス) id: 78fb09e763 (このIDを非表示/違反報告)
ミカン(=･ω･=)(プロフ) - 質問いいですか？なぜ途中からセリフのとこに名前を付けなくなったんですか？変なこと聞いてごめんなさい！これからも頑張ってください^^ (2016年8月18日 18時) (レス) id: 86f8ae39c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りと | 作成日時：2016年4月26日 14時
