311歩目 ページ24
「先行ってろ…」
ゾロの剣が、斬りかかってきた女海兵の剣を止めた。
「おう！」
女海兵がゾロと鍔迫り合いをしている。雑魚なら鍔迫り合いの前に吹っ飛んでいるはずなのに。
(海兵の腕が上がってる)
「あの野郎、レディに手ェ出すとは！」
隣のサンジが、女海兵の方を振り返った。敵とはいえ、女を傷付けるのは許せないらしい。ゾロに向かって今にも飛びかかりそうだ。
「行くぞ！！」
そんなサンジの首根っこをルフィが掴む。有無を言わさず引きずられるサンジの隣で、私はちょっと微笑んだ。
「サンジ、大丈夫。あの女海兵もゾロも、互いに無傷で帰ってくるよ」
「…Aさんがそう言うなら」
そう呟いてサンジはまた走り出した。
「なんだ、誰かいる！！」
不意にルフィが叫んだ。確かに道の先で誰かがこちらを向いて立っている。
「来たな、麦わらのルフィ」
「お前誰だ！！」
激しい雨の中、男の姿がようやくはっきり見えた。白い髪に強面の顔、背中に背負った大きな十手、そして、口にくわえた２本の葉巻。
「おれの名はスモーカー、“海軍本部”の大佐だ」
背中にサッと冷たいものが走った。もし私が狙いだとしたら。そう思うと怖くなる。
が、私だけが狙いなら、少なくとも２人は海に逃がせる。
「お前を海へは行かせねェ！！！」
私の読みは外れた。男の目はルフィを睨めつけている。その時、葉巻の煙とは違う煙が周囲を漂っているのに気がついた。
「ルフィ！」
「うわっ！？」
腕だけがルフィの体を捕まえていた。その手は煙で男に繋がっている。
「なんだ、なんだなんだ！？」
「テメェ…！」
「悪魔の実の…！！」
男の懐に入り込んだサンジの脚が男の顔へと振り上げられた。
「このバケモノがァ！！！」
サンジの蹴りが男の顔に当たる、はずだった。しかし、蹴りを受けた男の顔は煙となって消える。
「いっ！？」
煙の中に鋭い目が見えた。
「ザコに用はねェ」
サンジの足が煙に絡め取られる。
「ホワイト・ブロー！！！｣
巻きあがる煙に、サンジが捕まった。
「うわァ！！」
「サンジ！！」
地面を蹴り、男の懐へ飛び込む。
相手が煙なら、風を使えばいい。この悪天候だ、多少のことなら異常気象でかたがつく。私の脚を中心に風が逆巻いた。
「２人を離しな！！」
「ッ！！！」
男の煙が掻き消えた。
「あんたに教えといてやるよ。うちの船にはね…」
「雑魚は１人もいないのさ」
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りと(プロフ) - 甘党さん» あ、ありがとうございます〜！トンカチって書いてましたか…！すぐ修正しときます〜！！ (2018年11月26日 18時) (
レス) id: 193ad08974 (このIDを非表示/違反報告)
甘党 - りとさん！読ませていただいてますが、一つ質問？です！322歩目の話でルフィの事をトンカチと言っていますが、正しくはカナヅチではないでしょうか？すごい細かくて申し訳ないんですけど、気づいてしまったのでとりあえずご報告を…(*'ω'*) (2018年11月26日 18時) (レス) id: de091372b0 (このIDを非表示/違反報告)
ミカン(=･ω･=)(プロフ) - りとさん» そうでしたか！お返事ありがとうございますｍ(＿ ＿)ｍ (2016年8月18日 18時) (レス) id: 86f8ae39c8 (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - ミカン(=･ω･=)さん» ミカンさん、コメントありがとうございます。理由としては２つあって、１つは作者が面倒に思ったから。もう１つはない方が文字数が稼げるからです。別段意味はないですよ(*^o^*) (2016年8月18日 18時) (レス) id: 78fb09e763 (このIDを非表示/違反報告)
ミカン(=･ω･=)(プロフ) - 質問いいですか？なぜ途中からセリフのとこに名前を付けなくなったんですか？変なこと聞いてごめんなさい！これからも頑張ってください^^ (2016年8月18日 18時) (レス) id: 86f8ae39c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りと | 作成日時：2016年4月26日 14時
