想い ページ40
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リサ「 突然ごめんねぇ、笑 」
A「 …いえ、 」
いつものように明るい声で私にそう言い、コーヒーを私にいれてくれる。
私と向き合うように座り、コーヒーをひと口飲む。
そして、ふぅ…と一息付き
あのね、はーちゃん と落ち着いた声で話し始める。
リサ「 私、結婚するんだっ、笑 」
A「 え、? 」
リサ「 えへへ、…だから、とかじゃないんだけどね、いっちゃんのこと頼んでもいいかな? 」
A「 どういうことですかっ、 」
リサ「 私ね、いっちゃんの気持ちに気づいてない振り…疲れたの、笑 」
力なくヘラっと笑うリサさんは、今にでも泣き出してしまいそうだった。
左手の薬指に嵌められていた指輪をそっと撫で、ぽつりぽつりと話してくれる。
リサ「 私だってね、いっちゃんは好き。…だけど、私じゃダメなの。 」
A「 そんなことっ、!藤原くんの気持ちは! 」
リサ「 はーちゃんといるときのいっちゃん、すごく嬉しそうだった。 」
A「 え、…そんなの、 」
リサ「 本当は結婚なんて、するつもり無かった。こっちに戻ってきて…いっちゃんにまだ気持ちがあるなら…って期待したんだ。でも、そんな甘えた気持ち、ダメなんだって… 」
ぽろぽろと涙を流しながら話すリサさんは、やはり綺麗だった。
リサさんの気持ち、藤原くんが知ったら喜ぶだろう。
けど、リサさんは決してこの気持ちは伝えないんだって。
それぞれが思ってる “ 想い ” が違うんだ。
リサ「 このことはいっちゃんに内緒ねっ、笑 」
A「 ダメです、…そんなの!藤原くんだって、リサさんだって!後悔するっ、! 」
リサ「 この世の中には知らなくていいこともたくさんあるんだよ。 」
A「 それでも、この想いは伝えなくちゃっ、 」
それぞれの想いが違っても…伝えなくちゃいけないんだ。
まだ一口も飲んでいないコーヒーを置いて、私は外へ急いで出た。
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杜若(プロフ) - れもんさんのアソビゴコロという作品に似てますがこの作品はこの作品で楽しませていただいてます! (2019年9月17日 6時) (レス) id: 2722c7dbb0 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - ほんとにありがとうございます!!来夢さんのペースで待ってます!!ほんとにありがとうございます!! (2019年8月14日 23時) (レス) id: 9ac46dce77 (このIDを非表示/違反報告)
来夢(プロフ) - りんさん» 了解しました!ぼちぼち落ち着いたら書かせてもらいますね(><) (2019年8月14日 23時) (レス) id: 5e5a40dc2a (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - コメントレスありがとうございます!!わー!考えて貰えて嬉しいです!私Twitterやってないのでこっちで書いて貰えると嬉しいです!ほんとわがままですみませんっ!次もほんとに楽しみにしてます!! (2019年8月14日 23時) (レス) id: 9ac46dce77 (このIDを非表示/違反報告)
来夢(プロフ) - りんさん» ありがとうございます(><)わわわ、ぜひ書かせてくださいッ!Twitterにでもひっそり書きたいと思いますね!次回作でもよろしくお願いしますm(_ _)m (2019年8月14日 23時) (レス) id: 5e5a40dc2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:幸 | 作成日時:2019年4月27日 18時