禁じられた森 ページ44
枝を踏みながら歩く
『……ラシユ、……』
僕が最初に出会ったユニコーン………
銀色の血を流してる
『ヴァルネルサネントゥール(傷よ癒えよ)』
魔法を唱えても効かない、それは死を意味している
『……ラシユ……駄目だっ、…』
君が僕を助けてくれたのに、…蜘蛛に襲われそうになった時も、…道に迷ったときも
助けてくれたのは、ラシユ何だよ？
『………』
空を見上げると月が綺麗だ、
『！！……そうだ、…ラシユは死んだんじゃない……森に帰ったんだ』
ラシユは森の中で生き続ける
『……僕は、……犯人を許さない…』
髪と包帯の隙間から、赤い目が少し光ったような気がした
『………っ、……』
左目が痛い、背中の傷が傷む
何かを警告しているように
その先、僕は絶対踏み入れちゃいけなかったんだ
『…………ぁうっ、……くっ、…』
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
目が、背中が痛いんだ
目の前にいるやつ……ただ、見るだけで痛いんだ
『……だれ、…かっ…』
いきなり体が浮かび、誰かの背中に乗っていた
「¨…主、大丈夫ですか…？¨」
『ラシル、……君も…兄と同じだな』
この背中はラシユの弟、ラシルの背中だ
「¨もう、いませんけどね¨」
悲しそうに呟く……
『僕は、ラシユはいなくなったんじゃないと思う』
「¨A様、……¨」
『ラシユは森に帰ったんだ、……森で育ったものは、皆森に帰るんだ』
「¨………兄が、…A様の事を大好きだった気持ちが分かります…¨」
『………そうなのかい？…僕は不思議に思う』
「¨何故です？¨」
『だって、君達ユニコーンは魔女の方が好むでしょ？』
「¨A様には他の魔女、魔法使いが持っていないものを持っている¨」
『そうなんだ、…また、遊びに来てもいいかな…？』
「¨勿論です、……A様が呼んだ時は直ぐに駆け付けます¨」
本当にラシルはラシユにそっくり、性格も話し方もその姿も
『ありがとう…じゃぁ…』
「¨はい、¨」
そう言うとまた深い森に姿を消した
(懐かしき友との再会、死)
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恋歌 - ロウェナ・レイブンクローだよ！ (2016年4月27日 22時) (
レス) id: 600f4a8f2b (このIDを非表示/違反報告)
アリンコ - 面白かったです！ 更新頑張ってください！！！ 応援してます！ (2015年6月1日 6時) (レス) id: 92ec6b074c (このIDを非表示/違反報告)
桃 - すっごい面白いです！頑張ってください！ (2015年3月24日 0時) (レス) id: c08cf44779 (このIDを非表示/違反報告)
夏目 孝 - うわぁ〜！！ありがと！ (2015年3月8日 20時) (レス) id: 788dacf2fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：息吹 x他1人 | 作成日時：2015年3月8日 14時
