第18話 ページ19
「･･････あのさ」と秀吉様が話を切り出す。
「･･････今日の夜、買った着物着て外散歩しない？ほら、今日満月っぽいし！」
抱きしめられながら言われてるから、顔は見えない。
だけど、緊張しているような声音だった。
『･･････はい、分かりました』
楽しみにしてます。と付け足して、自分の手を強く握りしめた。
外はもう紫色と茜色が混ざっていて、もう少しで夜だということがわかった。
外から吹く風は少しだけ冷たく、庭の花や木がゆらゆらと寒そうに揺れていた。
･･････寒いなあ。と思いながら、少し布団を上げた。
「そろそろ夕餉だし、起きなきゃだな。食欲ある？」
と聞いてきた。
もう熱は引いていると思うし、食欲は若干無いが食べれないという程ではなかったため、頷いた。
そして、秀吉様に手を引っ張られて布団から出る。
羽織りを羽織って手ぐしで髪を整え、秀吉様と並んで廊下を歩く。
そういえば、まだ話したことない方とか多いな。
ここに来てから話した人といえば、三成様と秀吉様位だ。紹介された人はあと３人いて、みなさんが個性の強い人だったから未だに覚えている。
二日間位は女の子だと思っていたけど男の人だった、とても色白な竹中半兵衛様。
無口だけど凄い綺麗な赤い眼をしている黒田官兵衛様。
戦が大好きで、いつも生傷が絶えないと三成様が頭を抱えていた前田利家様。
今日は話せるかな、なんて思いながら広間に着き、秀吉様の後ろを歩いた。
早速機会が来た。
そう、私の隣が半兵衛様だった。
見れば見る程綺麗で、瞳は透き通っていて…宝石や、澄んだ湖のような綺麗さだった。
･･････余りに見過ぎていた為か、半兵衛様が頬を掻きながら聞いてきた。
「えーと…僕の顔に何かついてるかな…？」
『あっ、す、すみません…！あまりに綺麗な瞳だったから…！』
変な誤解をされていたようだが、無事誤解は解けたようで半兵衛様は私に向かって手を出した。
「これからよろしくね？碧珠様？」
『迷惑を沢山かけるかも知れませんが…よ、よろしくお願いします…！あ、様付けはしなくていいです…！』
「じゃあ…碧珠？」
『はい！』
半兵衛様には悪いけど、なんだか女の子の友達ができたような気分だった。
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マスラ - 初めまして！とても面白いです！続き楽しみにしています。更新頑張ってください！(*^_^*) (2019年2月9日 17時) (
レス) id: 9b6ae3d64f (このIDを非表示/違反報告)
奏琉斗 哀 - コメントありがとうございます。そうですよね、秀吉、私も好きです^^* (2018年10月20日 18時) (レス) id: ddcd85e1ba (このIDを非表示/違反報告)
奏琉斗 哀 - ニャン武士(^･x･^)さん» ありがとうございます。遅くなりますが、この後投稿させていただきます。 (2018年10月20日 18時) (レス) id: ddcd85e1ba (このIDを非表示/違反報告)
沖田総司 - キャー秀吉可愛い！ (2018年10月17日 23時) (レス) id: 61bbaa65c6 (このIDを非表示/違反報告)
ニャン武士(^･x･^) - 面白いです！更新頑張ってください！ (2018年10月11日 2時) (レス) id: 3f82ed1d40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奏琉斗 哀 | 作成日時：2018年9月22日 21時
