第12話 ページ13
城下町から帰ると、鬼のような形相の三成様が秀吉様を出迎えていた。
「秀吉様！この後は勿論、政務ですよね？」
「あは、は、･･････はーい。」
『が、頑張ってください！
私もお手伝いしましょうか…？戦の事などは全く知識がありませんが…』
そう提案すると、秀吉様は笑って「いいよいいよ」とやんわり断った。
でも、次の瞬間。
秀吉様が、耳元で囁いた。
「･･････今日の政務終わったら…ご褒美頂戴ね？」
『ご、ご褒美･･････って、何を…？』
「それは自分で考えてー」
嬉しそうにそう言い終わると、秀吉様は自室に戻っていった。
それを見届けた後、私も自室に入って考える。
うーん･･････ご褒美…かぁ。
秀吉様が喜ぶもの…ってなんだろう。
お茶をいれたり…？
生け花かな…？
あ、それとも食べれる物がいいかな…？和菓子とか…？
考えれば考えるほど分からない。
外はまだ明るくて、きっと昼だろう。
････････････秀吉様の部屋から三成様の声がする。
怒鳴られてるのかな…秀吉様。
『･･････ふふ、可愛い』
そう思っちゃうのも、仕方ないかな。
『･･････あ』
三成様と、秀吉様に昼餉･･････と言っても簡単なものだけれど。
作ってこよう。
決めた私は、部屋から出て厨へ歩いた。
･･････････････････････････････････････････
結局作ったのはおにぎり。
まだ温かく、多分･･････美味しい、と思う。
美味しくなかったら勉強しなきゃ。
味見は一応したけど、口に合うか心配だなぁ。
不安を抱えながら、部屋にいる筈の二人に声をかけた。
『秀吉様、三成様、いらっしゃいますか。業務中すみません、簡単ですが、何か食べるものを…と思い、作ってきました。』
と言うと、ガタッと主が聞こえた直後、障子が大きな音を立てて開いた。
「碧珠〜！ありがとう！」
はい。障子を物凄い勢いで開けた張本人は、私の夫でした。
･･････これじゃあ、また三成様に…「秀吉様！障子はもう少し優しく開けてください！」
ほら…言われましたよ、秀吉様｡
それでも秀吉様は三成様をあしらい、部屋に私を入れた｡
もう既におにぎりを食べていたのはびっくりした｡
けど、可愛いな、と思った｡
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マスラ - 初めまして！とても面白いです！続き楽しみにしています。更新頑張ってください！(*^_^*) (2019年2月9日 17時) (
レス) id: 9b6ae3d64f (このIDを非表示/違反報告)
奏琉斗 哀 - コメントありがとうございます。そうですよね、秀吉、私も好きです^^* (2018年10月20日 18時) (レス) id: ddcd85e1ba (このIDを非表示/違反報告)
奏琉斗 哀 - ニャン武士(^･x･^)さん» ありがとうございます。遅くなりますが、この後投稿させていただきます。 (2018年10月20日 18時) (レス) id: ddcd85e1ba (このIDを非表示/違反報告)
沖田総司 - キャー秀吉可愛い！ (2018年10月17日 23時) (レス) id: 61bbaa65c6 (このIDを非表示/違反報告)
ニャン武士(^･x･^) - 面白いです！更新頑張ってください！ (2018年10月11日 2時) (レス) id: 3f82ed1d40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奏琉斗 哀 | 作成日時：2018年9月22日 21時
