第11話 ページ12
その後、甘味処で甘味を食べ終わった為、甘味処から出ると。
「あっ、秀吉様だ！おーい、秀吉様がいるぞー！」
「秀吉様ー！きゃー！」
「秀吉様が城下に遊びに来られたぞー！」
『ひっ…』
大勢の人が、秀吉様の姿を見て騒ぎ立てていた。
私は何だか怖くなって、さっと秀吉様の背中に隠れた。
秀吉様の体格と私の体格は全然違くて、すっぽりと私の体は見えなくなった。
「皆ー！今日はね、俺のお嫁さんを連れてきたんだ！」
そう言って私の方へ向く秀吉様。
「大丈夫？」と小声で話し掛けてくれる秀吉様に、私はまだ怖いながらも小さく頷いて体の半分を秀吉様の背中から出した。
そして、頭を下げたまま言った。
『こ、こんにちは…深緑月碧珠です。』
言い終わった時、秀吉様の優しい声が頭上から聞こえた。
「良く出来ました。･･･顔、あげて？」
その温かい言葉を胸にしまいながら顔を上げた。
「「「･･････」」」
『･･････』
「「「「･･････」」」」
『･･････』
･･････何故無言なのだろう。
そんなに私は変な顔をしているのかな？･･････そうだったらかなり落ち込む。
未だにぽかんとしている城下の人達の反応を見て、秀吉様がいきなり笑い出した。
「ぷっ、あははっ！みんな固まっちゃってるよー？」
まぁ可愛いし、仕方ないよね。と秀吉様は言った。
『･･････え？』
一回秀吉様を見て、その次に皆様を見る。
すると、皆様の顔は男女関係なく赤く染まっていて、何十人、いや何百人の視線が一気に私に集まっていた。
『(･･････怖いぃぃ…！)』
･･････････････････････････････････････････
その後も、色々な人に質問攻めをされてビクビクしながら終えた1日だった。
だけど、人と話している時ずっと秀吉様は私の手をギュッと握っていた。
男の人と話している時は、手の握る力が強かった。
･･････でも、こんなに大勢の人なんて、見たこと無かったから。
少しだけ、楽しかった。
･･････でも、でも。
私は、《かごのひめ》だったから。
やっぱり、何処に行っても──
閉じ込められる、んだ。
"それだけ"は、いつまで経っても
変わらないん、だね────…。
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マスラ - 初めまして！とても面白いです！続き楽しみにしています。更新頑張ってください！(*^_^*) (2019年2月9日 17時) (
レス) id: 9b6ae3d64f (このIDを非表示/違反報告)
奏琉斗 哀 - コメントありがとうございます。そうですよね、秀吉、私も好きです^^* (2018年10月20日 18時) (レス) id: ddcd85e1ba (このIDを非表示/違反報告)
奏琉斗 哀 - ニャン武士(^･x･^)さん» ありがとうございます。遅くなりますが、この後投稿させていただきます。 (2018年10月20日 18時) (レス) id: ddcd85e1ba (このIDを非表示/違反報告)
沖田総司 - キャー秀吉可愛い！ (2018年10月17日 23時) (レス) id: 61bbaa65c6 (このIDを非表示/違反報告)
ニャン武士(^･x･^) - 面白いです！更新頑張ってください！ (2018年10月11日 2時) (レス) id: 3f82ed1d40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奏琉斗 哀 | 作成日時：2018年9月22日 21時
