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先ほどルートがどうのとか言っていたから仕事に必要なことなのだろう。
それは素人にも何となくイメージできる。
「女性への贈り物の定番はアクセサリーやお洋服だと思いますが」
少し考えた後私は当たり障りのない回答をした。
社長が悩むように顎に手を当てる。
「うーん、ですよねぇ……」
「去年はなんでしたっけ社長」
「去年は時々デートに行ったりしてたから、彼女が欲しいと言ってた指輪を買って、あと食事……」
「あぁ、そういえば当日にデートしたんでしたね去年は」
二宮さんが今思い出した、みたいな声で呟く。
指輪と聞いて思い浮かんだ疑問を私は口に出した。
「指輪って、婚約指輪とは別ですか？」
「別ですよ。……というか、婚約指輪は渡してません」
「え、渡してないんですか？」
社長の返答に私は驚く。
婚約って指輪とか渡すものだと思ってた、違うの？
そうでもないの？
「社長、今思えば実莉様が欲しかったのは婚約指輪だったのでは？」
「……まさか」
社長が信じられない、みたいな顔をする。
でも、その可能性は十分にありそうに思えた。
「でしたら、今年は婚約指輪を差し上げては？」
「うーん……いる？そんなもの」
そんなもの？
婚約指輪をそんなもの扱いか……と固まる私の気持ちを二宮さんが代弁してくれる。
「社長、さすがに夢がなさすぎます」
「そうかな。だって指輪なんてなくても婚約は決定事項だろ」
「まぁそうですけど……」
社長が社長なら秘書も秘書だ。
二人ともあまりピンと来てない感じがする。
「女性ってやっぱり欲しいものなんですか？」
「喜ぶ女性が多いと思いますよ。気持ちが形になってるというか」
「そういうものですか」
「おそらく？私も貰ったことないので想像するしかないですけど」
「……指輪か……」
社長が考えるように目を閉じて首を反らせる。
唸りながら、小さくため息を吐いた。
「リスクマネジメントは必要だよなぁ」
独り言のように社長が呟く。
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iCHiKA(プロフ) - のりさん» のり様、お久しぶりです！お待たせしてました、久々の今回は「キスしたいだけ」でございます。こちらこそ今回もありがとうございます。そう言っていただけてとても嬉しいです。お楽しみいただければ良いのですが。今回もぜひ最後までよろしくお願いしますね！ (2021年9月8日 21時) (
レス) id: ca4476f6fd (このIDを非表示/違反報告)
のり(プロフ) - キタ。今回はキスをしたいだけのお話なんですね。しかも思いがけず長編連載。ありがとうございますm(__)m 既に続きが楽しみすぎです。あ、こんにちは。お疲れ様です。余談ですが私にも亜由ちゃん同様カワイ子ちゃん(3人)がいますw (2021年9月8日 16時) (レス) id: 18c83a81d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：iCHiKA
| 作成日時：2021年9月4日 16時
