運命の日〜チャンミンside〜 ページ47
日本から帰国して数日。
ヒョンはAがいない寂しさを紛らすように、いつも以上に明るく振る舞っている。
帰国後は、雑誌のグラビアにインタビュー、日本で発売される新曲のダンスレッスンとレコーディング、それなりに忙しいスケジュールをこなしていた。
その合間を縫うように、ヒョンはAにメールや電話をしている姿を見掛ける様になった。
チャンミン『ヒョン、結構まめだったんですね。』(笑)
ユノ『やーチャンミナ。僕は昔からまめな男だよ。知らなかった?』(笑)
チャンミン『それで?Aはいつから学校ですか?』
ユノ『4月からだって。今、日本のおじいさんの家に行ってるみたい。大学に進学する従兄弟を迎えに行きながらゆっくりしてるって。』
チャンミン『ヒョン、こっちで気を抜いて変な写真とか撮られないようにしてくださいよ。僕はAから、ヒョンの監視役を頼まれてるんですから、何かあったら僕が怒られますからね!』(笑)
もちろん、Aの『ユノの事、お願いね。』は、そんな意味じゃない事くらいわかってる。
でも、それをネタにヒョンをからかうのも、僕なりの思いやりだ(笑)
その日は、ソウルも少し寒かった。
バラエティー番組の収録に向かう車の中で、僕達はそのニュースの第一報を聴いた。
ラジオ『只今速報が入りました。日本で、マグニチュード9クラスの大きな地震が発生しました。被害はわかっておりませんが、詳しい状況が入り次第、随時この番組内でもお伝え致します。』
チャンミン『ヒョン…。ヒョン!Aに電話!ヒョン!』
マネージャー『ユノ!時間が経つほど繋がらなくなるぞ。急げ。』
ヒョンの顔色が血の気を無くしていくのがわかった。
手が震えて、携帯の操作がおぼつかない。
僕はその手から携帯を奪い取ると、通話記録からAにリダイアルした。
何度かけても話し中の音が返ってくるだけ。
それだけでも、日本が大きな混乱の中にあるのが予測出来た。
ヒョンが、ずっとリダイアルで電話をかけていた時、僕の肩を叩き耳に当てていた携帯を指差した。
ユノ『A?大丈夫?無事?怪我してない?』
ONにしていたスピーカーから、彼女の声が聞こえる。
A『大丈夫。…怖かった。安心して。ユ…ノ…後…でか…る』
電波状況も良くないのだろう。電話はそこで切れてしまった。
安心して仕事をしていたが、状況は良くない事ばかり。
その日を境に彼女との連絡は途絶えた……。
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そらぞう(プロフ) - はい!楽しみに待ってます! (2014年5月15日 20時) (レス) id: f7e9c2c335 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - そらぞうさん» コメントありがとうございます。あとは、afterstoryの方でそれぞれのお話を書けたらと思ってます。キュヒョンとの絡みもあるかも?しれないですよ。 (2014年5月15日 18時) (レス) id: b16b47566a (このIDを非表示/違反報告)
そらぞう(プロフ) - ホントのラストですか…?お疲れ様でした~。私としてはきゅひょんさんとのラストを期待していましたが、こういう落ち着き方何ですね。長く追い掛けてきて何度も涙しました。ありがとうございました!! (2014年5月15日 16時) (レス) id: 62b339f5e3 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - あやさん» コメントありがとうございます。只今、ラストを下書きしています。何度も書き直してまして、まだアップできません。お待ち下さいませ。 (2014年5月15日 14時) (レス) id: 35097dfc61 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - ここに来ての初コメです・・・とうとう終わりが来てしまいますね ライブの前日のようなドキドキを味わっています。とっても楽しませてもらいました ありがとうございます!! (2014年5月15日 14時) (レス) id: 01b01bc73b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:慧 | 作者ホームページ:http://ameblo.jp/kei3339/
作成日時:2013年12月15日 18時