一大決心〜ユノside〜 ページ43
ユノ『…A。今すぐじゃないけど、僕と…、僕と結婚して欲しい。』
A『えっ?…ユノ?』
突然の僕のプロポーズに驚くA。
ユノ『だから…僕と…。』
言いかけた言葉は、彼女によって遮られた。
A『ちょっとまってユノ!』
いろいろあったけど、僕達は充分心を通わせていると思う。
離れ離れになる前に、確かな約束を交わしたかった。
しばらくの沈黙。
まだAは気にしているのだろうか…、子供の事を……。
ユノ『まだ気にしてる?子供の事?それは前にも言ったよね?』
A『そうじゃないの。…ありがとう。素直に嬉しい。でも…突然すぎて。…返事はすぐじゃなくても良いかな?』
ユノ『…。それって?』
彼女は僕の方に向き直った。そして、しっかり目を見据えて話始めた。
A『これから離れる事が分かってて、簡単に返事は出来ない。1年…、何があるか分からない。日本と韓国は近くて遠いの…。
人生を左右するような出来事が無いとは言えない。それは誰にも分からないけど……。』
ユノ『そんな事、起きるかどうかわからないじゃないか。でも、僕の気持ちは変わらない!』
A『わからないから、簡単に返事は出来ない。
もしそんな事が起きた時、私が『Yes』の返事をすることで、ユノの足枷になりたくないの。』
ユノ『…考え過ぎだよ。僕はAだけだから…』
A『ありがとう…。1年後、帰って来た時に返事する。ダメかな?』
ユノ『わかった。1年後、良い返事期待してる。A…。浮気するなよ……』
彼女は思い切り笑って、『ユノこそ』と言いながら、僕の首に腕を回した。
めいっぱい背伸びをしたAは、耳元で囁く。
A『ユノオッパ……。ありがと。幸せよ。私。』
《足枷になりたくない》か…。
僕は、Aを抱きしめながら思っていた。もしかして彼女は冷静に、慎重に二人の関係を考えているのかもしれないと。
僕は、Aと出会ったときから今までの事を思い出していた。
彼女に惹かれ、守っていくと決めてから僕の気持ちは揺るがなかった。これからもそれは、変わる事はないと思っている。
1年なんて、過ぎてしまえばあっという間だ。
二人の関係が終わる訳じゃない……。
笑顔で送り出してやろう……。
僕は、韓国での最後の夜、甘くて長いキスを
Aに落とした。
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そらぞう(プロフ) - はい!楽しみに待ってます! (2014年5月15日 20時) (レス) id: f7e9c2c335 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - そらぞうさん» コメントありがとうございます。あとは、afterstoryの方でそれぞれのお話を書けたらと思ってます。キュヒョンとの絡みもあるかも?しれないですよ。 (2014年5月15日 18時) (レス) id: b16b47566a (このIDを非表示/違反報告)
そらぞう(プロフ) - ホントのラストですか…?お疲れ様でした~。私としてはきゅひょんさんとのラストを期待していましたが、こういう落ち着き方何ですね。長く追い掛けてきて何度も涙しました。ありがとうございました!! (2014年5月15日 16時) (レス) id: 62b339f5e3 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - あやさん» コメントありがとうございます。只今、ラストを下書きしています。何度も書き直してまして、まだアップできません。お待ち下さいませ。 (2014年5月15日 14時) (レス) id: 35097dfc61 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - ここに来ての初コメです・・・とうとう終わりが来てしまいますね ライブの前日のようなドキドキを味わっています。とっても楽しませてもらいました ありがとうございます!! (2014年5月15日 14時) (レス) id: 01b01bc73b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:慧 | 作者ホームページ:http://ameblo.jp/kei3339/
作成日時:2013年12月15日 18時