新しい関係〜キュヒョンside〜 ページ30
自分の中で抱えていたモヤモヤが、Aと話せた事で薄れていった。
彼女も俺も、どこかに気持ちを残したままなのは手に取るように分かってはいたけれど…。
だからと言って、簡単に元の鞘に戻れる程 お互いの気持ちが通じあっていたわけではない。
Aを傷付けたのは事実。彼女が俺に対して憎いと言う感情を持ったのも事実。
それより、彼女が立ち直るのを支えた彼から、無理やり引き剥がすような事は出来なかった。
穏やかで、大人の雰囲気を纏う美しさを醸し出していた彼女。
きっとそれは、今傍にいてくれる人の愛情を受けているからだと直感的に思った。
宿舎に帰ると、遅い時間にも関わらず ソンミニヒョンが起きていた。
キュヒョン『ただいま』
ソンミン『おかえり。ちゃんと話せた?』
キュヒョン『えぇ。Aの本音も聞けました。別れてからまで、彼女を傷付けてたんです。ソヒョンの事で…。』
ソンミン『そっか…。Aは当事者だから、ショックは大きかったんだよ。僕だってショック…受けたんだから。』
ヒョンには、Aとの事を隠さず話した。この先、時間がかかっても友達としてやり直したいと伝えた事も。
ソンミン『友達か……。Aしだいだろうけど。』
キュヒョン『気まずいまま、無視されたり避けられたりするよりは…。友達として近くに居たいと思ったんです。おかしいですか?』
ソンミン『もし、もしもまた二人の運命が交差するような事があったら、キュヒョナはどうする?』
キュヒョン『わかりませんよ(笑)ただ、今言えるのは、霧が晴れたようなスッキリした気持ちです。新しいスタートラインに立ってるような感じ。後ろを振り返って、ぐずぐずしていられないって』
ソンミン『久しぶりかもしれない。お前のそんな顔見るの』(笑)
キュヒョン『正直、まだ未練はあります。でも、Aと向き合ったら、やり直したいなんて言えませんでした。彼女、穏やかで、あんな表情してるのは、支えてくれた彼がいるからだと思えて……。俺が悔しがるほど、幸せになって欲しいって。それしか言えませんでした。』
ソンミン『良かったと思うよ それで。相手の幸せを願えるってそう出来る事じゃないし。キュヒョナも、少しは大人になれたかな』(笑)
それから俺達は、男同士で飲み明かした。運命の日が静かに近づいている事も、誰も気付いていなかった。
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そらぞう(プロフ) - はい!楽しみに待ってます! (2014年5月15日 20時) (レス) id: f7e9c2c335 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - そらぞうさん» コメントありがとうございます。あとは、afterstoryの方でそれぞれのお話を書けたらと思ってます。キュヒョンとの絡みもあるかも?しれないですよ。 (2014年5月15日 18時) (レス) id: b16b47566a (このIDを非表示/違反報告)
そらぞう(プロフ) - ホントのラストですか…?お疲れ様でした~。私としてはきゅひょんさんとのラストを期待していましたが、こういう落ち着き方何ですね。長く追い掛けてきて何度も涙しました。ありがとうございました!! (2014年5月15日 16時) (レス) id: 62b339f5e3 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - あやさん» コメントありがとうございます。只今、ラストを下書きしています。何度も書き直してまして、まだアップできません。お待ち下さいませ。 (2014年5月15日 14時) (レス) id: 35097dfc61 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - ここに来ての初コメです・・・とうとう終わりが来てしまいますね ライブの前日のようなドキドキを味わっています。とっても楽しませてもらいました ありがとうございます!! (2014年5月15日 14時) (レス) id: 01b01bc73b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:慧 | 作者ホームページ:http://ameblo.jp/kei3339/
作成日時:2013年12月15日 18時