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序曲:紺碧の空2 ページ6

りょうside

て「んぁー!疲れたぁ」

ヘトヘトになった体に冷たいお茶が沁みる。
空は、夕日が差してオレンジ色に光る。

りょ「陸上部大変だね」
て「ね、楽しいけど。」


ベンチに座ると、Aが近くにやってきた。

りょ「あれ?いたの!?」

『あ、う、うん!てっちゃんと一緒に帰ろうと思って』

『なんか邪魔だったらごめんなさい』

そういってぺこりと謝る。
いや全然迷惑でも邪魔でもない。

てつやをチラリと見ると、

……にやけてやがる。


りょ「いや全然。むしろてつやは嬉しいと思うよ」
て「分かってるぅ」
『もうてっちゃん』

いやカップルか。(2回目)


聞いたところ付き合ってはいないらしい。
ほんとに幼馴染み止まりでお互いそれで良いらしい。

まぁ、付き合ったら別れんといけんし、それで正解なのかな。


とりあえず俺はこの場から立ち去ろう。
俺のが邪魔だもん。

ベンチから立ち上がる。
すると、

『えっと、りょうくんも一緒に帰るでしょ?』

と、一言。

りょ「え、」

『い、嫌かな』

りょ「ううん、嬉しい」


『てっちゃんも、いいでしょ?』
て「も、もちろん!」

あ、今一瞬てつや嫌な顔した。

・・・

ケンッ…コロッコロ…

いじけてるのかは知らないけど、てつやは河川敷の大きい石を蹴る。


『てっちゃん部活でどんな感じ?』
りょ「どんな…かぁ、長距離一緒に頑張ってるよ」

『そっかぁ…』
りょ「今度記録会あるよ。てつや見に来なよ」
『記録会、?それってりょうくんも出るの?』
りょ「うん。」

『それなら、行こうかな』

りょ「俺のことも見に来てくれるの?」
『う、うん』

りょ「今日知り合ったのに、嬉しい」

『りょうくんが走ってるの見て、すごいかっこいいって思ったよ。ほ、本当はてっちゃん見に来たけど途中からはりょうくんばっかり目で追ってたよ』

俯いて喋る彼女。
耳が赤いのを見て、俺も少し照れ臭くなる。

りょ「あ、あの て「おぃ!!そこの2人!!俺を置いてけぼりにして何話してやがんだァ!」

河川敷を登ってきたてつやが汗だくになってる。


てつやは俺とAの間に割って入る。

『もー、何すんの。石蹴ってなよ』
て「2人が楽しそうに話してるから!」


『えっとりょうくん何か言おうとしてた?』
りょ「いや、別に大したことじゃないよ」

『ん、そっか』


……本当は聞いてほしかったけど。

引いたらダメな女の子ってことも分かった。

序曲:紺碧の空3→←序曲:紺碧の空



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作品ジャンル:ラブコメ
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作者名:りぃと | 作成日時:2019年9月25日 22時

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