第53夜 ページ8
セドリックと別れた足をそのまま地下牢に向けて進めると、案の定スネイプ先生が魔法薬学の準備室にいた
『先生、僕だよ』
「…新学期早々何かね、ヘルエレガル」
『お茶飲みに来ただけ』
言うだけ言って部屋の椅子に腰掛けると、先生が諦めたように溜息をついてお茶の準備をし始める
先生って甘い所あるよね
機嫌損ねるから言わないけど
先生が準備している間に机の上に乱雑に置かれた日刊予言者新聞を見た
〔空飛ぶフォード･アングリア 訝るマグル〕
記者は目敏い。鼻が利くなぁ、もう嗅ぎ付けてるもん
先生もこれ、読んだよね
だっていつもより動きの端々に苛立ちが垣間見えるから
ガチャンッと音を立てて目の前に置かれたティーセットに思わず『もう、静かにしてよね』と苦言を呈すが、先生はお構い無しに準備室から出て行った
僕ははぁと溜め息を零して淹れてくれたハーブティーを口につけた
あ、今日はバジルティーだ
．
．
(ハリーside)
何とか暴れ柳に突っ込んだ車から抜け出し(車はどこかに行った)大広間に行こうとしたが、直前でスネイプに見つかって奴の準備室までロンと一緒に連行される
処刑前の囚人のようにとぼとぼロンと歩き、遂に地下牢近くのジメジメとしたスネイプの準備室に着いてしまった
『おや、早かったね二人とも』
「A…！？」
スネイプの「入りたまえ」という声に促されて準備室に足を踏み入れると、そこには予想外な人物が優雅に足を組んでお茶を飲んでいた
僕とロンが呆気にとられて突っ立っていると、苛立ち混じりにスネイプが僕とロンの肩を掴んで部屋に押し込んだ
「まだ居たのかねヘルエレガル、早く部屋から出て行きたまえ」
『お茶はゆっくり飲むに限るね』
全く話が噛み合ってない二人に僕とロンが同時に吹き出すと、ギロリとスネイプに睨まれた
だけど、どうやらスネイプはAを追い出すことは諦めたようだ
そしてまるでAが居ないかのように、僕達にネチネチと説教を始めた
「残念だが、お前達は我輩の寮ではないからして二人の退校処分は我輩の決めるところではない。今からその決定権を持つ人物達を連れてくる、二人共ここで待て」
しかしそれを聞いて僕とロンはお互いに蒼白な顔を見合わせた
どうしよう、絶対マクゴナガル先生だ…！
助けを求めるように僕もロンもAを見る
しかしAは我関せずといった顔で本を読み続けていただけだった
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たると - 誕生日が、一緒だー!!!!!!!!!!!やったー!!!!!!!!!!!!!! (2020年11月22日 18時) (
レス) id: 4d06b37767 (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - 雪見だいふく魚味さん» ご指摘ありがとうございます！Miss.とMs.が混ざった謎の新しい単語を生み出してしまいました…笑 修正しておきました、報告感謝です！ (2020年2月16日 23時) (レス) id: cf3401d433 (このIDを非表示/違反報告)
雪見だいふく魚味(プロフ) - １つ気になったのですが、第94夜の『Mis,』って，『Ms,』ではないか？と思いました。英語はまだ習い始めたばかりなので，そう言う表現もあるのかもしれませんが，少し気になったので，報告させていただきました。長文失礼しました。 (2020年2月16日 22時) (レス) id: 2d7f9b3bbb (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - オタクさん» ありがとうございます！ ハリーみたいに真っ直ぐなザ･主人公もいいけど、ちょっと複雑な主人公も良いですよね！これからも二人の対比にご注目ください！ (2019年7月16日 0時) (レス) id: cf3401d433 (このIDを非表示/違反報告)
オタク(プロフ) - 光と闇の主人公同士ですな。素晴らしい (2019年7月15日 2時) (レス) id: 3a06b234dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾆﾉｺｺ
| 作成日時：2019年2月8日 21時
