第86夜 ページ41
(ハーマイオニーside)
走る
走る
たった今辿り着いた答えを、確かなものにするために
ハリーもロンも置いて一目散に図書室へ駆けた
「はっ、はぁっ…！」
今ホグワーツに迫っている凶器
それの正体が分かったかもしれない
今回の事件の犠牲者達はみんな、石になっていた
これが重要なヒントだったって、やっと理解した
最初の犠牲者、ミセスノリスは床の水面に映った怪物を、その後のコリンはカメラ越し、そしてハッフルパフの生徒はゴーストの首無ニック越しにアレを見たに違いない
「まっ、まさか！バジリスクだったなんてっ…！」
バジリスクを直視すると即死、だけど今回の被害者達はみんな何かを通してしか蛇を見ていなかった
だから石になったのね…！
息を切らしながら廊下を突っ走り、漸くシンとした図書室に着く
「魔法生物…魔法…あった！」
分厚い目当ての本を抱えパラパラと本を捲ってバジリスクの項目を見つけると、ザッと目を通していく
「やっぱり…そうに違いないわ、みんなを石にしたのはバジリスクだわ！
…でも、どうやって…」
クシャと手が力んで紙が歪むのも気にとめず、思考に頭を巡らせる
「…とりあえず、ハリー達に伝えないと」
思い付かないので一旦考えるのを中止して本を抱え直した
その時
…ズル
「！？」
何かが這いずって近付いてくる音が聞こえた
ウソ…
まさか、バジリスク…？
私はこのまま本を持って走るのは無理だと諦めて、思い切ってバジリスクのページだけビリビリと破って握り締めた
「(一体何処から…)」
息を潜めて耳を澄ます
私はAみたいに気配を探れる訳じゃないから、気休め程度だけど
「(あれ…？そういえば…)」
Aは前、何か言ってなかっただろうか
……そう、そうよ
確か『最近は物騒だ』って
何故か壁を見ながら…
「(…壁？)」
気付くと先程の蠢く何かの音は聞こえなくなっていた
私は気の所為だったかしら、と動悸を落ち着かせながら図書室を後にする
気持ち速めに足を動かしながら頭は以前Aが言っていた事を考える
壁
…壁、
壁の中にあるものは…＿＿＿＿
「パイプ…？」
そこまで考えて、ふとポケットから鏡を取り出してみた
＿＿＿＿曲がり角には気を付けて
「……A、貴方は」
知っていたのね
そこで私の思考は途切れた
いつの間にか、鏡越しにあの怪物と視線が交わっていた
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たると - 誕生日が、一緒だー!!!!!!!!!!!やったー!!!!!!!!!!!!!! (2020年11月22日 18時) (
レス) id: 4d06b37767 (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - 雪見だいふく魚味さん» ご指摘ありがとうございます！Miss.とMs.が混ざった謎の新しい単語を生み出してしまいました…笑 修正しておきました、報告感謝です！ (2020年2月16日 23時) (レス) id: cf3401d433 (このIDを非表示/違反報告)
雪見だいふく魚味(プロフ) - １つ気になったのですが、第94夜の『Mis,』って，『Ms,』ではないか？と思いました。英語はまだ習い始めたばかりなので，そう言う表現もあるのかもしれませんが，少し気になったので，報告させていただきました。長文失礼しました。 (2020年2月16日 22時) (レス) id: 2d7f9b3bbb (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - オタクさん» ありがとうございます！ ハリーみたいに真っ直ぐなザ･主人公もいいけど、ちょっと複雑な主人公も良いですよね！これからも二人の対比にご注目ください！ (2019年7月16日 0時) (レス) id: cf3401d433 (このIDを非表示/違反報告)
オタク(プロフ) - 光と闇の主人公同士ですな。素晴らしい (2019年7月15日 2時) (レス) id: 3a06b234dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾆﾉｺｺ
| 作成日時：2019年2月8日 21時
