第83夜 ページ38
周りが固唾を呑んで勝敗を見守る中、僕は徐に口を開いた
『レウケー、原型解除』
「!?」
言い終わるや否や
ヒラヒラと光の葉が僕の周りで揺蕩うのを、大広間中の誰もが見惚れていた
『行って』
僕が腕を振るのに合わせて、今や数多の光の葉となった杖がダンブルドアに襲い掛かる
「
『
炎で葉を燃やそうとするダンブルドアの真下に竜巻を起こし身動きを封じる
しかし葉に向けられた炎を僕に向けられて出来た、一瞬の隙でダンブルドアは竜巻を相殺した
再び僕の傍で浮かぶ光の葉を杖に戻すと、少し逡巡して、気の抜けた声で『少し一服するね〜』とどこからともなくティーカップを取り出した
怪訝な顔をするダンブルドアだが、僕がそのカップを口に付けずに中身を零すように床に傾けるのを見ると「プロテゴマキシマッ！」と叫んだ
『ちぇ、惜しかったなぁ』
ドロドロとカップの中身を床に注ぎながら口を尖らせると、万全の護りで体を覆った先生が
「先程のテレポートの応用じゃの、流石Aじゃ」
『ふふ、どー…もッ！』
カップの
『
唱えるとビリビリと電撃を纏った杖を、床に撒き散らされた毒に足を取られているダンブルドア向かって横薙ぎにする
『( ＿＿＿＿もらった！！)』
勝利を確信して振り下ろされた雷霆の杖が、今、ダンブルドアの胸に吸い込まれて…＿＿＿＿
「アクシオ！！」
『＿＿_っな！？』
突如背後から勢い良く迫る物体に、思わず一瞬意識を逸らされてしまう
『(しまっ…！)』
慌てて前方に視線を戻すが既にダンブルドアの姿は＿＿＿ない
「エクスペリアームス！」
バシッと手元から杖が離れていく感覚
次いでカランという空虚な音が大広間に響き渡った
暫しの静寂の後
…僕は姿勢を戻し、ゆるゆると背後に佇む彼を振り返った
『……ムカつく』
「ほっほっほ、Aはちと片付けが苦手なようじゃのう」
『ムカつく…！』
先生の手の中で弄ばれるソレ＿＿＿"ティーカップ"を睨め付けながら悔しさに口を歪めた
そう、最後先生が呼び寄せたのは、僕が仕舞い損ねたティーカップだったのだ
自分で作った物が仇となるなんて、と得意気に笑う老人を前に溜息をついた
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たると - 誕生日が、一緒だー!!!!!!!!!!!やったー!!!!!!!!!!!!!! (2020年11月22日 18時) (
レス) id: 4d06b37767 (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - 雪見だいふく魚味さん» ご指摘ありがとうございます！Miss.とMs.が混ざった謎の新しい単語を生み出してしまいました…笑 修正しておきました、報告感謝です！ (2020年2月16日 23時) (レス) id: cf3401d433 (このIDを非表示/違反報告)
雪見だいふく魚味(プロフ) - １つ気になったのですが、第94夜の『Mis,』って，『Ms,』ではないか？と思いました。英語はまだ習い始めたばかりなので，そう言う表現もあるのかもしれませんが，少し気になったので，報告させていただきました。長文失礼しました。 (2020年2月16日 22時) (レス) id: 2d7f9b3bbb (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - オタクさん» ありがとうございます！ ハリーみたいに真っ直ぐなザ･主人公もいいけど、ちょっと複雑な主人公も良いですよね！これからも二人の対比にご注目ください！ (2019年7月16日 0時) (レス) id: cf3401d433 (このIDを非表示/違反報告)
オタク(プロフ) - 光と闇の主人公同士ですな。素晴らしい (2019年7月15日 2時) (レス) id: 3a06b234dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾆﾉｺｺ
| 作成日時：2019年2月8日 21時
