第58夜 ページ13
ロックハート先生から逃げた僕は、温室に入るなりハリーを掴んでいた手を解き『じゃあね』と言って温室の隅まで移動した
「みんな、耳当てを1つずつ取って
＿＿＿＿A･ヘルエレガルもですよ！」
スプラウト先生の声に、えぇーめんどくさ…と内心零しながら無言呪文で耳当てを呼び寄せた
「ヘルエレガル！いきなり無言呪文は使わない！他の生徒達が驚くでしょう！」
そんなスプラウト先生の言葉は耳当てを付けてて聞こえなかったということで、丁重に無視させて頂いた
「あ、A！さっきはありがとう」
『ハリー。いや、僕もあの人に絡まれるのは御免こうむりたいからね』
彼に辟易としているハリーだが、午後の授業はそのロックハート先生の授業なんだとか
『あはは、頑張ってね』
「でも、Aも午後は闇の魔術に対する防衛術じゃないの？ 」
『そうだけど、僕は行かないよ』
そう言うと、ハーマイオニーが「どうしてよ！」とちょっと怒って僕に詰め寄る
あまり女性の趣味に口を出したくないけど、あの人は止めた方がいいよ、ハーマイオニー
『あの人、きっとまともな授業はしないよ。小物感漂ってるし』
「それ、言えてるぜA」
「もういい！！」
僕とロンが顔を合わせて笑うと、ハーマイオニーが勃然として色をなす
遠ざかって行く怒気の滲む背中をハリーとロンの三人で見送ると、『ちょっと言い過ぎたかも』と呟いた
『ハーマイオニーに謝っておいて。あと、ロックハート先生は止めとけっていうのも』
「それ、火に油を注ぐだけだよ」
今度は二人の背中を見送り、僕もマンドレイクを抱えて自室へと足を向ける
「あっ…」
『おっと、大丈夫？
あれ、君は…』
その途中、廊下の曲がり角で真っ赤な燃え上がるような赤髪の女の子とぶつかりそうになる
書店で結局名前を聞き出せなかった、ロンの妹だった
『こんにちは、学校には慣れたかい？
と言ってもまだ入学して1日も経ってないけど』
「ぇ、と…」
僕が話しかけても、やはりその子は俯いて目を合わせようとはしてくれなかった
『ふふ…いつか名前を聞かせてね、小さなお嬢さん』
これ以上彼女を困らせるのは僕としても本意じゃないので立ち去ろうとする
その時
ぞわりと嫌な"何か"を感じ取る
僕は彼女に向き直り、膝をついて目線を合わせた
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たると - 誕生日が、一緒だー!!!!!!!!!!!やったー!!!!!!!!!!!!!! (2020年11月22日 18時) (
レス) id: 4d06b37767 (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - 雪見だいふく魚味さん» ご指摘ありがとうございます！Miss.とMs.が混ざった謎の新しい単語を生み出してしまいました…笑 修正しておきました、報告感謝です！ (2020年2月16日 23時) (レス) id: cf3401d433 (このIDを非表示/違反報告)
雪見だいふく魚味(プロフ) - １つ気になったのですが、第94夜の『Mis,』って，『Ms,』ではないか？と思いました。英語はまだ習い始めたばかりなので，そう言う表現もあるのかもしれませんが，少し気になったので，報告させていただきました。長文失礼しました。 (2020年2月16日 22時) (レス) id: 2d7f9b3bbb (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - オタクさん» ありがとうございます！ ハリーみたいに真っ直ぐなザ･主人公もいいけど、ちょっと複雑な主人公も良いですよね！これからも二人の対比にご注目ください！ (2019年7月16日 0時) (レス) id: cf3401d433 (このIDを非表示/違反報告)
オタク(プロフ) - 光と闇の主人公同士ですな。素晴らしい (2019年7月15日 2時) (レス) id: 3a06b234dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾆﾉｺｺ
| 作成日時：2019年2月8日 21時
