竜族 ページ6
少年騎士から聞いた話は…
あの街には王族の轟さん？って方が存在していて
私を買った貴族より高い身分の方らしい…
貴族のおっさんは私がそっちに取れたと考えているらしくこの街に城の騎士達が来ているのはただの見回りだと言う。
「つまり、まだその女が街にいるって考えか」
私の頭に顎を乗せて退屈そうな声を出す勝己
「まぁ、そんな感じだな」
「ふむ…あ、ところで騎士のお兄さんの名前は？」
「飯田天哉…だが？」
私の言葉に不思議そうな顔をして律儀に答える
そんなお兄さんに握りしめていた石を渡す
「えっと…飯田さん！」
「な、なんだ？」
「きっといい事あるよ！私が保証する！」
「この玉は？」
「私が作ったお守りみたいな？
お兄ちゃん帰ろう、出久くんも！」
最後にもう1度飯田さんに笑いかけて走り出す。
騎士が居る以上は長居も出来ないし荷物も重い
「僕まで一緒でよかったの？」
「え、嫌でした？」
「ち、違うよ！」
「お前らうるせぇ」
薄暗い路地裏をもうすぐで出る所で一度止まる。
周りを見渡して 騎士を探す
私の顔を知ってる人がいたら即バレると思うし、私と一緒に居る勝己や出久くんにまで迷惑をかける事になってしまう…それだけは避けたい
「よしっ、いこっかぁぁぁ！？」
「暴れんな！！」
安全を確認して走り出そうとしたら、勝己が私の体を担ぎ上げて空へ飛んでいた。
「怖い怖い怖い怖い…」
爆発の個性と言えど空を飛べるなんて知らなかった
ていうか飛べるのか、すげぇな！ていう事よりあまりの高さに勝己に抱きつく
荷物もあるし重いのに涼しい顔で軽々と飛ぶ彼を見ると出久くんに言われた事を思い出した。
『かっちゃんは竜族の末裔で半分竜の血が流れてるんだ』
耳を疑った。
数回程度だけど竜族に関する本を読んだけど 人間に竜の血が流れる事があるなんて書いてなかった
それに
『かっちゃん、もうすぐで誕生日なんだけど
16歳になったら_______』
驚き過ぎて最後の方を覚えていない。
でも、4月20日の誕生日で勝己と一緒に居られなくなるんじゃないか……っていう事は理解した
「おい、A」
「ん？」
「お前を1人にさせねぇから心配すんな」
「……見た目の割に優しいね」
冷たい風と爆発する時の暖かい風を感じながら真っ直ぐ前を見ている彼を見て 少し悲しくなってきた
少しでも長く勝己に触れていたい。
少しでも長く勝己と話したい。
「私は何を言ってるんだろうか」
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猫太(プロフ) - 黒猫さん» ありがとうございます！出来るだけ早く更新できるように頑張ります！ (2017年12月28日 11時) (
レス) id: 89a089bb8f (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 更新楽しみに待ってます(*^_^*) (2017年12月26日 22時) (レス) id: 04cf0d7a4d (このIDを非表示/違反報告)
猫太(プロフ) - りんご飴さん» ありがとうございます！お楽しみ頂けるように頑張ります！ (2017年12月24日 16時) (レス) id: 89a089bb8f (このIDを非表示/違反報告)
りんご飴 - 凄いです！ＥDのやつですね！続き楽しみに待ってます！ (2017年12月24日 15時) (レス) id: 65eac10195 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫太 | 作成日時：2017年12月21日 13時
