. ページ12
深澤side
病院では戸惑った顔をしていたAだけど
康二の車に乗ってすぐに眠ってしまった。
康「A、寝た？」
『うん。寝ちゃった。』
康「やっぱりしんどいんやね...
ふっかさんママには帰ること、言ってあるん？」
『もともと相談していたから
さっき連絡したら、すぐに分かったって言ってくれた。』
康「優しいご家族やね。」
『ん。ずっと一人だし、やっぱり寂しいよな...』
康「うん。近くに居らんくても、電話で繋がれるならええねん。Aは繋がれへんからね...」
カウンセリングを終えた後のAは
どこか思い詰めているというか、しんどそうというか
とにかく心配だった。
そんな時に、たまたま母ちゃんから電話が掛かってきて、これ幸いと相談すると「都合がつく時に一緒に帰っておいで」と言ってくれた。
だから今回、橘先生から連絡をもらった後
すぐに実家に電話をして、「Aを連れていきたい」というと、すぐにOKが出たってわけ。
少しでも家庭の温かみを感じてほしいと
実家に帰ることを決めたはいいけど、送ってくれる人もいないし、タクシーかな？とか思っていたところに
登場したのが康二。
最初はご飯に行こうと誘ってくれたんだけど
今からAを実家に連れて行くというと
「じゃあ車出すよ」と言ってくれた。
.
.
.
.
康「ふっかさん、ここであってる？」
『うん。ありがとう。
...A、着いたよ。起きて。』
ゆさゆさと優しく体を揺さぶると...
「ん...え、どこ？」
起きたかと思うと、窓の外を見て不思議そうな顔。
『俺の実家。』
「...ふっかさんの？え、どういうこと？」
『大丈夫だから行くよ。康二、ありがとうね。』
康「んー！また明日な。」
「え、あ、ありがとう。」
混乱しているAを引っ張って車から降りて
康二にお礼を言うと片手をあげて颯爽と走り去る車。
やっぱり、運転できる人ってかっけぇな。
「ふっかさん、どういうこと？」
『ん？母ちゃんがAに会いたいって言っているから、ちょっと会ってやってよ。』
「いきなり言われても...
私、手土産とか何も持ってきていないし...」
『そんなの要らないって。ほら行こう。』
見慣れたドアを開けて家に入る。
時刻はまもなく21時。
玄関の靴を見るに父ちゃんも帰ってきているらしい。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 7354人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Ally - いつも作品読ませていただいています！すの日常は有料なので抜粋でも掲載しない方が思います。アレンジ加えていても同じ文章があるので…。 (2021年10月20日 1時) (
レス) id: f15e1ac5e2 (このIDを非表示/違反報告)
たまごボーロ(プロフ) - いつも楽しみにしてます！頑張ってください！ (2021年10月7日 12時) (レス) @page27 id: c5a7976f82 (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃー(プロフ) - Ayakaさん» コメントありがとうございます。もしかしてお題箱でも聞いてくださいましたか...？もしそうでしたらお返事が埋まってしまったかもしれないです（ ; ; ）すみません。part3の冒頭部分に過去語りのシーンがあり、そこに記載してあります。ぜひ読んでみてください！ (2021年9月28日 11時) (レス) id: 821cf37f6e (このIDを非表示/違反報告)
Ayaka(プロフ) - いつも楽しく読んでいます！！1つ聞きたいことがあります！カウンセリングの回のお話で家族が亡くなったことが書かれていると思うのですが...家族の事故のことは今回初めて出てきましたか？？もし前回に出てきていましたら、どの辺か教えていただきたいです！！ (2021年9月28日 11時) (レス) id: 33ff399a72 (このIDを非表示/違反報告)
豚骨ラーメン(プロフ) - 鈴木亮平さんが大好きなので名前だけでも出していただけてとっても嬉しいです！ありがとうございます！ (2021年9月18日 13時) (レス) id: d97cd47bcf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みるくてぃー
| 作成日時：2021年9月12日 23時
