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それでも起きたら
あの男のヒトはいなくて
いつもと変わらない朝
つまり、現実
変わったことといえば
起きても彼の姿がないことくらい
『そっか…フラれたんだ』
昨日フラれたことを思い出したら視界が滲み始めた
それをなかったかのように、全てを否定するかのように
手の甲で拭うとまた目を閉じた
――――AM10:30
『…………』
手探りでスマホを取ったら、午前10:30
二度寝しちゃった…
枕を抱き締めたままLINEを開くと、友達の数が1人減っている
その相手が誰なのかはすぐ見当がついた
彼の名前を探しても出てこない
つまり、そういうこと
もう連絡するな、って拒まれてる
誰が連絡するかよって呟き、LINEのトップ画像を彼とのツーショットから変えることにした
画面を閉じ、ぐにゃりと歪んでいる天井を見つめる
『今日休みでよかった…』
昨日飲みすぎたみたい
遅くまで付き合ってくれた同僚にはあとで謝っておこう
やっと身体を起こし、
気だるい気持ちを振り払うようにカーテンを開ける
『…コンビニでも行くか』
楽な部屋着を着替え、
サンダルを履いて家を出た
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作者名:にゃんこけし | 作成日時:2017年11月23日 18時