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その日からあのコンビニに行くこともなくて


気がつけばまた金曜日





あの出来事は
ほんの1週間前



キスをしたのは
ほんの6日前









無意識にラジオの電源をつける

毎週の楽しみだっただけに、切なくなった









「さぁ始まりました
河合雄一の朗読Words

今夜の朗読は
銀色夏生さんの"祈るように願う"からです」




……え?




「この詩は僕の大切なある人に贈りたいと思って選びました」







「祈るように願う

何度でもやり直せることを

あの人が気づきますように」









…………雄一さん





そこからは涙が止まらなくて
雄一さんの声を聴きながらひたすら泣いていた









気づけばラジオが終わってから3時間経っていて
涙も止まっていた


『…行かなきゃ』





雄一さんに今どうしても会わなきゃいけない気がして
薄着で家を飛び出した









外は雪が降っている

寒さも気にせず走り続け
あのコンビニに駆け込む






自動ドアを抜けて左に進もうとしたら
丁度中から出てきた人にぶつかった



ドンッ…






「うわっ… 大丈―――」

『雄一さん!!』




必死に彼に抱きつく





「花南ちゃん」

『雄一さん ごめんっ…』

「よかった」







「こんな薄着で…
風邪ひくって」




精一杯抱き締めてくれる

申し訳なさそうにそう呟く雄一さんに何度も謝った

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作者名:にゃんこけし | 作成日時:2017年11月23日 18時

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