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「では背筋を伸ばして
上から引っ張られるような感じで」
「「あー」」
すごい…
雄一さん、先生だぁ
「はいっ、じゃあ今日はここまで」
『お疲れ様です』
「どうだった?」
『見学だけでも凄かったです』
2人で話してると、生徒さんが
「先生、もしかして彼女ですか〜?笑」
「んー…
彼女っていうか…特別な人」
雄一さんのまさかの返しに驚いて、固まってしまった
「帰ろっか」
『はい…///』
暗い夜道をゆっくり歩いていると
切り出したくなかった話題を振られた
「花南ちゃん 帰りどうする?」
『あ、もう足だいぶ楽なんで家帰ります』
「……そっか」
どこか寂しそうに呟く
ほんとはもう少し一緒にいたいけど、迷惑…だしね?
「―――――――…」
沈黙が続く
仕方ないと思って口を開いた
『…じゃ、おやすみなさ…』
「―――っ…!」
ふいに手を掴まれた
「…もうちょっと一緒にいたいって思ってるの僕だけかな」
その一言に何度も首を横に振る
まさか、雄一さんもあたしと同じ考えだったなんて…
「よかった…」
白い息を吐きながら
嬉しそうに笑うから
あたしは気づいてしまった
…………好きなんだ、あたし
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作者名:にゃんこけし | 作成日時:2017年11月23日 18時