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渡辺、一肌脱ぎます。 ページ43
………………。
………………………………。
「…………回転寿司いきたい…」
「……もうやってないよ」
「………………デリバリーしよ」
「だから無理だって」
深夜1時。疲労困憊。夕食はまだ。明日の現場入りは朝6時。
現在地は、自宅から程遠い、楽屋。
「家帰る……？ 」
「……だるい」
「わかる……」
早朝4時から始まった映画の撮影。疲れのピークが今になって遅れてやってきた。ここしばらくは朝から晩まで撮影三昧で、尚更身体を休められていない。
「明日は20時終わりか、」
「……車で仮眠とる」
「寿司は？ 」
「…………食う」
「ほな帰らな」
「う゛ぅん……」
ソファーで二人引っ付いてぼーっとしている。早く車に向かえばいいはずなのに、そんな動く気力すらも吹き飛んでいた。
「あ゛ー……行くか……」
「やば、立ちながら寝れる」
「勘弁して」
「動きたくない゛〜…」
――コンコン、ガチャ。
「……まだ居たんだ」
いやこっちのセリフ。
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作者名：風呂 | 作成日時：2023年1月29日 15時
