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言葉が出なかった。
背筋が凍るような思いだった。
り 「あ、明莉...ちゃん？」
驚いたように声を上げたのは莉犬さんだった。
すると明莉はハッとしたように顔を上げ
あ 「あ、えと...なんか歌い疲れて貧血みたいになっちゃって...口が勝手に動いちゃったみたい...ちょっとやすんでくる！」
と慌てた様子で目を泳がせて言って、レコーディングルームをあとにした。
(明莉...)
私はつい明莉からの約束を守らず、素を出して歌ってしまったことをすごく後悔した。
な「さっきのって...どういうこと？」
私の焦りに反してなーくんが低く冷静なトーンで尋ねてきた。
『ふ、ふぇぇ、ごめんなさぁい♡私があの子にああ言って嫌われるようにそむけちゃっただけなんですよ♡』
咄嗟にでてきた言葉がそれだった。明莉を庇うにはそれしか出てこなかった。
...また、きっと絶望されるかな...
ふとそんな事が頭をよぎったが、この際私がこの人たちに嫌われようとどうでもいいと思った。
明莉を、明莉さえ守れれば...
でも、なーくんから返ってきた言葉は予想外だった。
な「Aちゃん、それ、嘘でしょ。」
空気が固まった。私に視線が一気に集まった。
な「Aちゃんが今日歌う姿を見て何かが引っかかったんだ。歌ってる時の君は活き活きとしてて、自分の思いを懸命に込めているのが伝わってきた。でも、いつも俺たちと話してる時とかはなんだか無理をしているような、遠慮をしているような感じがする。さっきも明莉ちゃんの言葉を聞いてすごく苦しそうな顔してたし、とてもじゃないけど君がさっきの明莉ちゃんの言葉を仕組んだっていうのは考えられないな。」
『...っ、』
全部見透かされたような気がした。
返す言葉も見つからなかった。
ジ 「確かになんかおかしいよな。明莉ちゃんのさっきの言葉は誰かにそういうように言われたっていうんじゃなくて、本心な感じしたし。あと、Aちゃん、本当はぶりっ子じゃないんやろ？」
なーくんの言葉に付け足すようにジェルさんもそう言った。
他のメンバーは少し驚いた顔をしたが、何かを悟ったような顔をして、みんなの視線が私に集まった。
頭が真っ白になった。
もう、どうすればいいのかすら分からなくない。
でも、この場から一刻も早く逃げ出したかった。
私は言葉を発する余裕もなく、気づいた時にはレコーディングルームから逃げるように走り出していた。
みんなが驚いたようにこちらを見ているのが分かった。
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サラミ - 初コメ失礼します。とても面白かったです。更新は主様のペースで無理しないように頑張ってください。 (2022年10月23日 10時) (
レス) id: 82adb6822c (このIDを非表示/違反報告)
*ゆうらまる*(プロフ) - 久しぶりの更新ありがとうございます。主様のペースでいいんで、更新待ってます！ (2022年10月6日 17時) (レス) @page38 id: 394490a509 (このIDを非表示/違反報告)
ササク(プロフ) - 更新嬉しい(´；ω；｀)ありがとうございます！ (2022年10月5日 20時) (レス) @page38 id: ba5c48af12 (このIDを非表示/違反報告)
みわ - 続きまってまーす！めっちゃ面白いです！ (2022年9月24日 16時) (レス) id: 2cbe1f5b50 (このIDを非表示/違反報告)
*ゆうらまる*(プロフ) - 元 、 です！ずっと続き待ってます！事情はわかりませんが戻ってきてほしいです！ (2022年9月19日 14時) (レス) id: 394490a509 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろこ x他1人 | 作者ホームページ：http://Roco65kun
作成日時：2021年9月22日 7時
