30(ななもり。side) ページ34
〜休み時間〜
な「ね、みんな屋上来れる？」
俺はすとぷりメンバー(こ以外)にこっそり耳打ちした。もちろん、Aちゃんのことを伝えないと行けなかったからだ。
メンバーは、不思議そうに顔を見合わせて、頷いた。
な「あれ？ころちゃんいない？？」
り「あれ、そーいや居ないね〜どーしたんだろ？」
さ「さっき腹痛で帰ったっぽいー。ってか、あの様子は絶対仮病だなw」
ころちゃんが学校をズル休みしたり、仮病を使っての早退はあんまり珍しくないし、みんなは大して気にもしないで笑いながら話した。
な「まぁ、とりあえず今いるメンバーだけでいいや！屋上行こう。」
俺たちは屋上へと向かった。
な「実は、Aちゃんの件で話があるんだ…」
俺は、屋上に着くと、さっき聞いた出来事をメンバーに全て話した。明莉ちゃんの無理した笑顔と、痛々しそうに歪んだ顔が頭に浮かぶ。
全員「…」
話し終わっても、メンバーのみんなは口を閉ざしたままだった。しばらく沈黙が続いた。
り「Aちゃん……なんで…なんでそんなに明莉ちゃんのこと…。」
沈黙を打ち切ったのは莉犬くんだった。
怒りで震えながら手を握りしめて、静かにそう言った。
る「でも…Aちゃんは……う…。」
るぅとくんは何かを言いかけて、きゅっと口を結んでしまった。
な「俺も、同じシェアハウスの子をそんなふうに言いたくない。でも…今までのことからは明莉ちゃんが嘘を言っているようには思えなかったんだ…みんなの色んな一面を知って、共同生活を楽しく出来たらって思って、できるだけみんなと過ごせるすとぷりっていう活動に2人を誘ったんだけど…やっぱり逆効果だったかな。」
みんなは再び黙ってしまった。さとみくんとジェルくんも下を向いて何を言えばいいのか分からないというようにしていた。
り「俺、ころちゃんに連絡してみる…。ころちゃんにも…言わないと…。」
莉犬くんはスマホを取り出し操作する。
もう…何が正解なのかわからなかった。
俺は、「すとぷりメンバーを増やす」という決断を決めた時、Aちゃんの本当の一面を知りたいと思っていた。あの、朝ごはんを作ってくれた時の手馴れた手つきや、たまに見せる微妙な表情が少し気になって、もしかしたら何か隠してるのかなって思ってたから…。
でも、俺の勝手な思い違いだったのかもしれない…。
俺は頭の中にAちゃんの姿と、明莉ちゃんの泣きそうな顔が浮かび、静かに消えていった。
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サラミ - 初コメ失礼します。とても面白かったです。更新は主様のペースで無理しないように頑張ってください。 (2022年10月23日 10時) (
レス) id: 82adb6822c (このIDを非表示/違反報告)
*ゆうらまる*(プロフ) - 久しぶりの更新ありがとうございます。主様のペースでいいんで、更新待ってます！ (2022年10月6日 17時) (レス) @page38 id: 394490a509 (このIDを非表示/違反報告)
ササク(プロフ) - 更新嬉しい(´；ω；｀)ありがとうございます！ (2022年10月5日 20時) (レス) @page38 id: ba5c48af12 (このIDを非表示/違反報告)
みわ - 続きまってまーす！めっちゃ面白いです！ (2022年9月24日 16時) (レス) id: 2cbe1f5b50 (このIDを非表示/違反報告)
*ゆうらまる*(プロフ) - 元 、 です！ずっと続き待ってます！事情はわかりませんが戻ってきてほしいです！ (2022年9月19日 14時) (レス) id: 394490a509 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろこ x他1人 | 作者ホームページ：http://Roco65kun
作成日時：2021年9月22日 7時
