ぶりっ子ぶっていたら有名歌い手になっちゃいましたぁぁぁ！【すとぷり】

22 ページ24

〜Aside〜

〜次の日〜

うう…今日からまた一週間が始まる…

私はあくびをしながらシェアハウスをでる。
一応、炎上などを回避するために私たちはみんな別々に違う時間で出ていく。

昨日は深夜帯の放送で話が弾んじゃって夜更かししちゃったから眠い……

そんなことを考えながら登校していると

る「Aちゃん！！」

後ろから多分るぅとさんに声をかけられた。

…嘘…忘れ物してたかな？！

『ど、ど、どどうされ…どうしたんですかぁ？♡』

慌てすぎて少し口調がおかしくなってしまったが、なんとか取り繕い、私はそう言う。

る「あの、僕、昨日明莉ちゃんとAちゃんが話しているの聞いてしまったんです。」

『え…』
一瞬にして私の体は凍りつく。

秘密が…バレた…

私の脳内でその言葉だけがグルグルと回り、埋めつくした。
でも、るぅとさんはまだ続けた。

る「それでなんですけど…今日、明莉ちゃんと何をするんですか？｣

るぅとさんの声は真剣そのものだった。きっと昨日の会話を全部聞いていて、明莉の本性にも気がついていたのだろう。

このままだと明莉と結んだ約束がぜんぶ水の泡になっちゃう…

『何もしませんよ！ただお話するだけです。だって私は明莉の“幼なじみ”なんですから。』

私はそう言って笑顔を作り、逃げるように走った。
ぶりっ子が取れちゃったけど…今はそんな事考えられなかった。
ただ、明莉をまた私のせいで傷つけるのだけは嫌だった。
これ以上、傷つけたくなかったんだ。

23→←21(るぅとside)

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す