恋。２

幸せ ページ46

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帰りを歩きながらふと上を見ると星が広がってる
買った肉まんを2人でわけっこして食べながら眺める






「あれペガスス座だ」




「宏くん星詳しいの？」




「チョロっとだけな」




「ふふ、すごい」






お揃いのスウェット着て、食べたい買いたいもの買って
肉まんを半分こして食べ歩く帰り道。


これは、こんな時間だからこそできる
唯一のデートなのかもしれない






こんな事出来ると思ってなかったから、
今とても心が満たされてる気持ちになる






すると空いてた私の左手を
宏くんの右手が包んだ








「っ宏くん、さすがに、」



「バレねーよ」






こっちを見ようともせず肉まんを頬張りながら
秋の夜空を見上げる彼。






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「ごめん、明日せっかく休み被ったのに」






……なんだ、そういうことか



私は繋いでる手を更にぎゅっと強めた
するとようやくこちらに視線を向ける









「ほんとに平気だよ？それより今のこの時間が
すっごく幸せなの、なんだか罰が当たりそうなくらい」




外で手繋ぐなんて初めてだし、
お揃いも私も初めてだったから。





「誰もいないこの時間二人だけしかいないこの感じが
すごく幸せ。だから明日のことなんて気にしないで？」




ね？って宏くんの顔を見ると
安心した顔をして私を見る







「お預けだけどまた別日に行こうな」




「うん！どこ連れてってもらおうかな〜」




「肉だろ、肉」




「またー？前も焼肉だったじゃーん」




「そんで肉のあとは混浴温泉行くだろー？それからー

「やっぱり変態」





お互い忙しくても、
笑い合う時間もカップルには必要なんだと心から思った







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「A」




「なにー？」




「ありがとな」




「ふふ、何がー？」




「なんでもねーし」




「私もありがとう」




「え、何？」




「なんでもねーし！」




「真似すんなっ」







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いつも絶対外で会わないようにしてるのに
コンビニに出かけたのも

いつもなら絶対無理って言いそうな
お揃いの服着てくれたのも

この時間って言っても油断できない中で
手を繋いでくれてるのも





予定潰れたり時間が合わなくて二人の時間もそこまで無く
私に無理させてると思った矢先の優しさなんだと思う。

そういう優しさにも堕ちちゃったんだよ





私多分、今誰よりも幸せかもしれない。
ずっと側にいてね、私の隣でずっと笑っててね。



──────Fin

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