恋。２

＊終わらない夏 ページ39

．





秘めてた気持ちを伝えてしまってしばらく流れる沈黙








「お前、正気………？」





「嘘つかないもんっ……」







.







……好きだったの








「仲良い4人っていう近くの存在から
距離が離れていくのが怖くてずっと気持ち隠してた…
この数年必死に平常心保ってたんだよっ…
ずっと好きだった…」






「A…」





「だからなんっにもわかってない、
宏は私のことなんにも ──────、」









.









.







気づけばさざ波の音と宏の心臓音が
今度は正面から抱きしめられてるから
耳元でダイレクトに聞こえてくる







.







「………やばい、超嬉しい」







そう小さく呟いて更に強く包まれた






「俺らも両想いだったってこと？」





「……わ、わかんない」





「なんでだよ今俺のこと好きっつったじゃん」





「わっ私は宏から好きって聞いてないもんっ…//」





「言ったら付き合ってくれんの？」





「そんな前振りやめてよっ…！！//」







抱き合ったまま会話をする私たち。
周囲に人は居ないけど傍から見たら確実イタい目で見られる



そう思うと同時に次第に募ってく私の心拍数









.









「…好きだよ」








.









耳元で言った後体を離されて今度は腰に腕を回した
男らしい見た目と共に色気が含まれた目で見つめられる









日の入り手前の誰も居ない海辺で二人きり。


ゆっくり顔が近づいてきて唇に宏のものが触れるのを
私も目を閉じて受け入れた




.








お互いの唇が離れて至近距離で見つめ合い
全身がブワッと熱くなる








「顔真っ赤っか笑」




「うるさいっ！！//」




「それと水着中々似合ってんじゃね？」




「質問系で返さないでよっ//」








んはははっていつものように笑ってくれる宏。
この時間を『幸せ』って呼ぶのかな。








「俺らも帰るか」




「うん、」






「っ…///」





何も言わず手を繋いでくれた
恥ずかしいのか指を二本ほど持ってるだけだけど






.






「前から思ってたけど不器用だよね、宏って」




「うっせ、人のこと言えねーからな？」






夏の終わりに結ばれた私の恋。
私達の夏はまだ終わらない。


fin.



＊＊

不器用な二人を新曲にちなんで書いてみました！
大型番組後の現実世界での出来事で
情緒不安定な時期もありましたが白黒どちらであれ
やっぱり私は北山くんが好きです。

では ^ ^
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