恋。２

祝 ページ24

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「ただいま」







時計が指してるのはもう日付が変わろうとしてるときだった


いつもならただいま〜って語尾伸ばして言うのに
やっぱり今日は…うん、そうだよね







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「おかえりなさい」



そう言って彼の鞄を受け取る






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「……ほんと、なんだよね？」




「…おう」




「夢じゃないよね…？」




「それ俺の台詞だっつの笑」




「連絡くれなかったから嘘なのかと思ってた…」




「母ちゃんとか地元の友達メールしといたけど、
なんかお前には直接伝えたかった」




「宏くん…」









あーもう…

どうしてかな、どうしてそうやって泣かせてくるの…？









「おいおい泣くなよ〜」



「だっでぇ〜〜っ、うれじいんだもんっ…」



「ありがとな、俺も夢みたいだわ」









…ほんとに自分のことのように嬉しかった。


職場の人が初出場のアーティストを大きな声で言ってて。
耳疑ったもん、え、今なんて？って









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「鼻水出てっぞ、ほら拭け」




リビングに来て差し出してくれた
ティッシュを貰ってすごい勢いで鼻をかんだ







「コメントすごい緊張したでしょ…？」



「そりゃそーよ、あんなん人生で1回しかないのに」



「だよね、手震えてたもん」



「それ玉も言ってたわ笑」





そう言いながら冷蔵庫の中見を探って
ビールを見つけてくると手に2本持ってて
ソファに座ってる私の隣に来て1本くれた




そして鳴り止まないLINEの通知






「あらあらあら」




「ふふ、めっちゃ来るじゃん」




「ありがたいことですよ」




「友達多いのって素敵なことだもんね」




「友達多いし、隣にはAが傍で支えてくれるし、
俺ちょー幸せもんだわ」








多分隣で目尻にシワ寄せて喜んでる宏くんは今、
世界一の笑顔してる









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「親戚の家のテレビ、私が独占して見るからね！」




「やめろやめろ、恥ずかしいだろ」




「だってこの人が彼氏って言えないもん」




「んー、親戚方にならもう言っても良いんじゃね？」




「えっ…本気で言ってるの？」




「うん」





平然と余裕かましてそうな顔で言ってるけど
ちゃんと考えて言ってる？




だってもし万が一私たち別れたら・・

「今別れたときのこと考えてたろ」





「大丈夫、別れるつもりないし」









こうやって彼はいつも安心させてくれるんだ







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紅白初出場おめでとうございます！(祝)

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