恋。２

再会 ページ21

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「ゆずね、俺はひろ」





「ひろ…」






…本名宏光なのに、
やっぱこういう場所では教えないんだね






「こんな可愛い子久々見たかも」








そう言って彼は頼んだハイボールをグビっと1口飲んだ





そういうこと、みんなに言ってるんでしょ？

あの頃と全然変わらない









「口説くの得意なの？」






わかってて聞いてみた








「そんな風に見える？笑」




「うん、とっても」




「おー、結構言うじゃんっ」








ふふ、ってあの頃みたいに笑わないでよ、
その笑い方大好きだったのに







完璧忘れられてるんだと脳内で考えたら
もうなんかどうでも良くなっちゃって、
私もお酒をめちゃくちゃ飲み始めた









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「そんなハイスピードで飲んでいけんの？」




「いいの、今夜はもう飲むって決めたから」




「目がうるってしてっけど」









そう言って私の左頬にひろの手が優しく触れた
感触を確かめるようにゆっくりと撫でてくれて






初めて触れてくれた、好きだった人に。









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「まだ残るつもり？」




「ひろもう帰っちゃうの、？」




「俺はもう少し居たいけど、ゆずと」




「っ……///」








その言葉にドクンって心臓が震え上がる
火照ってきてる気がするのはお酒のせいにしちゃう









「じ、じゃあもう少しここで…

「場所変えない？」








…やだ、色気の放出半端ないその目で見つめてこないで




もうこの質問は
あの許可を取ってるんだっていう解釈でいい？





それは私の自分勝手すぎる自己解釈？









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だけどそんなのもうどうだっていい









「…うん」








許してね、だって再会できたんだもの、
こんなチャンスもう二度と逃したくない









「…行こ」






そう言って彼は私の手を取り
万札を何枚か置いて一緒にバーを出た









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こういう判断にしたって
昔の恋が報われないことくらい自分が一番わかってる









だからお願い、もう少しだけこの人の傍に居させて









to be continued …



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