私は静かに学校生活を送りたい (ページ28)

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音が20 ページ28

貴「んっ....」

うっすら目を開けると、知らない部屋

んー...でも、少し気の匂いがしていい匂い

と、呑気に馬鹿げたことを考えてると、
扉をノックもされず開けられた

え、ひどい

女子よ？一応

「お姫様のお目覚めか？」

おらは姫じゃねぇべ←

この声には、聞き覚えがある

昨日会った人

そして、私の嫌いな人

貴「私をどうしたいんですか？」

「お？もう抜けたのか？俺を何て呼べと言った？」

貴「すいません。お兄様」

こんな奴、兄なんて思いたくねぇ

というか、私には、兄はいない。一人っ子のはずだ

兄？「まぁ、俺は、Aという俺だけの人形を可愛がりたいだけだよ」

嘘つけ。お前の人形じゃねぇよ

小さい頃。
親のいない私に親戚が義理の兄だと言って、
二人で暮らしていたことがあった

その時は、まだ優しかった

まだ優しかったけど、いつの日からか、
この人は、壊れた

俺の、俺だけのお人形....

と言うようになり、その目を見ると、狂気であふれていた

ただただ怖くて、従うしかなかった

その後から、洗脳されるかのようにこの言葉をかけられた

義兄「A、お前は、俺の妹なんだ
　俺の言うことに従ってればいいんだ。わかったか？
　顔も俺以外には見せるな」

いつの間にか、その言葉は、私に染み込まれ、
無意識にフードを被るようになった

そして、毎回最後にこう言う

義兄「嗚呼、いつ見てもお前の目は綺麗だな。
　髪も黒く、艶がある。Aは、俺だけ見てればいいんだよ」

それは、好きなやつに言ってやれ

心で言い返した

私は、いつからか人と自体関わらなくなり、
逆に話さなかったことで人を怖がるようになった

たまに聞こえる私ではない人への悪口

自分も聞こえていないだけで言われているのではないか。

そう思った

高校生になり、あいつ等に話されたときは、少しのイラつきを覚えたが、
嬉しかったのが本心だ

でも、取り巻き女子が怖かったり、うざかったりして、
来てほしくないとも思ってた

はぁ、あの二人どうしてるかな？

義兄「おい、A、誰のこと考えてる？俺じゃないよな？」

ベシンッと頬を叩かれた

痛さに頬を抑えた

義兄「ははっ、歪めた顔、良い顔だぜ」

少し、いや、この人は相当頭が逝っていると思う

だから、グレることができたのか....納得だな←

義兄「また....はぁ、躾(・)しなきゃなのか？」

また、手を伸ばした