松田が残していった厄介者 5【降谷零/安室透】

216 佐藤side ページ16

目暮警部に諭されて、仕方なく帰宅



嫌味な程に輝く星と月を、あの子もどこかで見ているだろうか







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警察庁からの謎の要請後、あれだけ口を開かなかった鳥羽から、知っている限りの情報が全て漏れた







.....どんな取り調べをしたのよ




誰が




どの様な手を使って








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取り調べをするのにわざわざ部屋を移した






どうして







別にあの部屋に来て“出てけ”とでも言えばよかったじゃない



.....そこまでして、誰がその取り調べをしたのか私達に知られたくなかったってこと？









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“彼女は僕が助けますので”







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.....って、どうやって助けるつもりなのよ




捜査をしているのも、詳しい情報を知っているのは私達警察




一般市民が手を出せる領域では無い





.....でもなんなの





あの男から感じる“なにか”引っかかる圧力









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今回の事件に対する捜査の異様性


1年に聞く回数をすでに上回ったと思われる、“警察庁”というワード







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佐藤「.....考えてもしょうがない....か」



とにかくAちゃんを助ける事だけを目標にして






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....お願い






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松田君、




あなたなら全てを捧げてでも妹を探してる頃かしら....






それなのに私は、呑気に温かな湯船に浸かろうとしている



Aちゃんが今も何処かで苦しんでいるかもしれないのに....






こんな私があなたの教育係なんて、間違ってたわね








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教えて





どうしたら助けてあげられるの









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月明かりが見えてからもう10時間くらい経った気分なのに、空の色はより深くなっただけ






もう無理




何も出来ない




何もしたくない








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助けて





誰か気付いて





私まだ生きてるよ









首に触れる冷たい感触を握りしめた腕を涙が伝う








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『パパ....早く見つけて』

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