松田が残していった厄介者 5【降谷零/安室透】

214 佐藤side ページ14

白鳥「留守の家を狙っていたようですが、なぜ少女がいた部屋にも侵入したのですか？」


鳥羽「.....いると思わなかったんだよ！理由もクソもねぇよ！」


白鳥「では、なぜ刃物で切りつけたのですか？」


鳥羽「....通報してると思って、電話を下ろせと言っても下ろさなかったから....」


白鳥「なぜその後、彼女を連れ去ったのですか？」


鳥羽「顔を見られてんだぞ！」









....それだけの理由で


それだけであの子を恐怖の底に引きずり込むなんて







白鳥「その後は？」


鳥羽「.......」


白鳥「どこへ向かったのですか？」


鳥羽「.......」


白鳥「少女は現在、もう一人の男性と一緒ですか？」


鳥羽「.......」









アパートを出てからの行動の一切を黙秘する男

沸々と怒りが湧いてくる








白鳥「さ、佐藤さん！」


佐藤「あんたねえ！何の罪も無い一人の女の子の.....」






コンコン






目暮「そこまでだ、佐藤君」


佐藤「.....目暮警部.....？」





なぜこの場に目暮警部が居るのかが理解出来ない

まさか警部が直々に取り調べでもするつもりなのか





目暮「鳥羽良和、一緒に来てもらおう」


白鳥「しかし警部、まだ終わっていませんが....」


目暮「分かっている。警察庁からの要請が入った。部屋を移す」






.....警察庁





佐藤「また警察庁ですか！？どうして今回の事件に、警察庁がこんなにも干渉して来るんですか！」


目暮「.....詳しい話は私も聞かされていない。だが、警察庁の決定に我々の問答は無用だ」









なんなの


なんなのよ





あの子の情報が完全にシャットアウトされてるのもそう


Aちゃんに何があるって言うの









空になった取調室を一人ゆっくり出る









・









・









・









壁に寄りかかる人影に気付き、驚きを隠せない



佐藤「どうしてあなたが....」



そう聞くと、訪問者用のカードを見せられる



安室「どうですか？」


佐藤「.....すみません、有力な情報はまだ.....」


安室「そうですか、それは残念です」





なぜそんなに余裕そうなの





佐藤「.....本当にあの子の事、心配してるんですか？」


安室「ええ、もちろん。だから今こうして“ここ”にいるんですよ」




私達警察の捜査状況を見に来たって事？

でもいくら法的責任者だからって簡単に入れるはずは.....




佐藤「我々が必ず....」


安室「彼女は僕が助けますので」

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