23 刀剣女士、故郷だよ。陸 〜祖父と孫、剣士と剣士〜 ページ27
祖父に連れられてやってきたのは、我が家の道場
辛い稽古と、上達を感じた時の嬉しさが思い出される
建物の木の匂いと、汗のにおいがまた懐かしい
祖父「我が家には、代々伝わる刀があってな。”桜雪月”というとても綺麗な刀だ。所有者は、一応、嬢ちゃんがさっきから似てる似てると言われている『雪』というわたしの孫娘だ」
それは知ってる……。でも、なんで?たしかに所有者は私だけど、祖父は私が『雪』の生まれ変わりであることをしらないはず。なんで?
貴方「どうして、それを私に見せようと思っているんですか?」
祖父「その前に、ちょっとこの竹刀を構えてくれ。嬢ちゃんも剣道やっているのだろう?」
祖父が渡してきたのは私の竹刀。
貴方「はあ、一応やってますけど……」
え、なんで?なんでなん?まあ、構えなきゃ教えてくれないだろうし……。
こういう突飛な行動をするあたり、祖父と母は親子そっくりだと思う
最近、真剣しか握ってなかったからな〜。あー、軽い軽い
なんてことを思いながら祖父に言われるまま、中段に構えたり、上段に構えたりと様々な構えをした。あと何故か素振りも。祖父も竹刀を構えて、攻めもやらされた
(中段…基本の構え 上段…振り上げた状態みたいな。ググってみてください)
洋服着てる女の子に素振りやらせるか?フツーに考えて
祖父「ふむ……やはり。有難う、やってくれて」
どうやら祖父は満足したらしい。これに何の意味が?
不思議に思い祖父を見ると、ニカっと笑った。
って、まさか。今のでバレた!?え!?嘘でしょ!?
祖父「やっとお前さんも分かったようじゃの」
私もまだまだだな……本当に
貴方「ただいま、おじいちゃん」
諦めてそう言うと、祖父はまたニカッと笑ってこう言った
祖父「おかえり、雪」
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作者名:リムアクア | 作成日時:2019年8月1日 22時