12 刀剣女士、かたちづくるのは ページ15
皆、早すぎる!私が一体倒している間に2、3体倒してるとか……。経験の差もあるとは思うけどさ
遡行「グォァァ……」
ぁぁああああ後ろから来るのやめてえええ怖いって!
……でも、逃げてらんないな
貴方「守るものがあるから!」
斬!!
剣道では背後から斬りかかられるなんてなかったから戸惑うし、殺気をはなって打ち込んでる人は滅多にいない
一生懸命とか勝ちたいって気持ちとは別。私はいままで殺気を放って試合をしている人を見たことがない
だからこそ、本当に命のやりとりをしてるんだ、って恐ろしくなる
貴方「ッ!ハァ、ハァ、ハァ……」
たしかに体力や筋力には自信がある方だった。でも、真剣を振って、休まずずっと戦って、命のやり取りをしてたらさすがに身体が重くなる
何時間、戦ってる?
鶯丸「さくら、無理はするなよ。初陣にしては敵が多すぎる」
鶯丸さんが私の背後の援護をしてくれる
貴方「うん……でも、大丈夫。迷惑かけたくない」
鶯丸「……そうか。だが、命は大事にしろよ」
貴方「わかってる、よっ!!」
身体が鉛みたいに重くて、もう、動きたくない。
動かなきゃ。……でも、腕が、脚が、すごく重い。
いくら斬っても敵は消えない。もう、逃げてしまいたい。怖い、怖い。私に倒せるの?どうしよう。ねえ、誰か……!
ーー声を出せ!!気持ちで負けるな!!ーー
貴方「師匠……?!」
転生してそれなりに経ったけど、やっぱり私をかたちづくるのは剣道らしい
辛い練習の時も、全国大会出場をかけた試合の時も、そして今も、思い出すのは師匠の声
貴方「ァァァアアアアア!!!!!!!!」
嘘みたいに身体が軽くなる。まだまだ動ける!
次々来る敵をどんどん斬っていく。諦めそうになったら声を出して、気持ちを奮い起こして…
ザシュッ
遡行「グオァァァ………」
貴方「ハァ、ハァ……。?これで、終わり…?」
鯰尾「さくらさん!大丈夫ですか!?この時代にきている時間遡行軍は全滅しましたよ」
鶴丸「最後、凄かったな!初陣とは思えない活躍で驚いたぜ!」
貴方「ああ、うん……だい、じょうぶ……ありがと」
江雪「では、急いで帰りましょうか」
数珠「あまり長く留まると検非違使も来てしまいますからね」
鯰尾「ここから検非違使は無理です。では、帰りましょう!」
師匠→夢主が小学生から通っている剣友会の先生
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作者名:リムアクア | 作成日時:2019年8月1日 22時